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服の色が滲んでしまったら?

クリーニング屋さんにはあるあるなのですが、お客さんに話すととても驚かれることがあります。



皆さん、服ってちゃんと作られていると思ってますよね?

まさか、不具合がそんなに起きているとは思ってないのではないでしょうか?


でも、クリーニングを生業としていると、そんな服によく出会います。

お客さんにその説明をすると、なかなか信じてもらえないことの方が多いんですけどね。



クリーニングが悪かったんじゃないの?

うちが買ってるお店でそんな商品は売らない。


この言葉、クリーニング屋さんならみんな一度は聞いたことがあると思います。


残念な話ですけどね、服はそんなにちゃんとは作られていないんです。


いや、ちゃんと作られてないは語弊があるな。

洗濯やクリーニングを想定して作られてない、が正解でしょうね。

だから、洗うとおかしくなる服が出てくるわけです。


そして、ひどいものになると、着ているだけでおかしくなる服が出て来ます。



いま、ちょうどそんな服が来てまして。

濃紺の部分と白い部分があって、濃紺の部分から紺の色が白に滲んでしまっているんですよね。


検品の時に、すでになっているので、着用中、もしくはご自分で洗って色が出たものと推測されます。



洗濯表示は水洗いもドライクリーニングも出来るとなっていますから、明らかに商品がおかしいですね。


きちんと服を作っていたらこんな風にはならないんです。

色が写ってしまうと言うことは、染色に問題がある、と言うこと。

きちんと色止め、もしくは過剰に生地に乗った染料を洗い流していないからだと思われます。

普通はちゃんとやる作業なんですけどね、たまーに出てくるんです。


さて、もしこのような商品に出会ってしまったら。


まずはきちんと洗濯表示を確認しましょう。

表示であらえるとなっていて、その通りに洗っておかしくなったのなら、メーカーに問い合わせができます。

洗濯表示に住所や電話番号が載っているので、そこに電話をかけていただくか、買ったお店に持ち込んで、経緯を説明すれと対応をしてくれると思います。


クリーニングでそのような状態になった時には?


これね、ちょっと難しくなるんです。

クリーニング屋さんから問い合わせると、結構な確率で認めないメーカーさんがいます。


クリーニングしたからでしょ?

おたくのクリーニングが悪いからでしょ?


ぼくらクリーニングのプロですからね。

なぜそんな風になったのか?その商品がどんな風に悪いのか?説明ができますから。

でも、説明をしてもクリーニング屋からだと話がなかなか進まないことが多いんです。


なぜなら、クリーニング屋さんは購入者ではないから。



不思議なもので、購入者、つまりお客さんが問い合わせるとスムーズに話が進んでいきます。

お客さんの方から問い合わせて、メーカーからクリーニング屋さんの方にどんなクリーニングをしたのか?問い合わせをさせる方が、今までの経験上、話が早いですね。



今年は暑くて汗をたくさんかいてます。

自宅で水洗いをしている人もいらっしゃると思います。

よく見てみたら、色が滲んでしまっている服もあると思いますよ。

洗濯表示を確認して、おかしいようなら問い合わせをしてみましょう。

商品に問題があったらリコール情報が出ているかもしれません。

クレーム、と言うと言う方も気が重いと思うので、わからないから問い合わせをして聞いてみる、そんな感じで問い合わせると良いと思います。

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