じーっとみる人。
お店でアイロンを掛けていると、お客さんにじーっと見られます。(笑)
はぁーとため息をつく人、細かい手の動きまで見ようとしてる人、色々です。
アイロンの掛け方を見てるんでしょうね。
今日は学校のママ友の方がお店に見えました。
横で嫁さんと話をしているのですが、嫁さんがいなくなると、僕のアイロンの方をじーっと見てきます。(笑)
参考にしたいんでしょうけどね、残念ながらクリーニング屋さんの仕事を見ても参考にはなりません。
なぜなら、家庭でのアイロン掛けとはちょっと違うからなんですね。
条件が違うんですよ、僕らとは。
僕らはアイロンをかけるための道具が揃っています。
だから、みなさんが見てるように、さーっとアイロンを掛けていける。
僕らが、さーっとアイロンを掛けているのを見て、アイロンが違うのねとか、技術の差ね、とか思うらしいんですが、実はアイロン台が一番違う。
僕ら、このアイロン代を使っているから、さーっとアイロンをかけることができるんです。
もし、家庭用のアイロン台でアイロンを掛けなさい、と言われたら、今みたいにさーっとはかけないですね。
もちろんプロなので、それなりにアイロンはかけますが、仕事場でのアイロン掛けとは違うやり方になります。
じーっとアイロンを見る人には、その説明をするんですが、みなさん驚きます。
自分たちが思っていたものと、実際のアイロンの掛け方の差に驚くんです。
洗濯に関するものは意外とそういうの多いです。
洗剤の使い方、洗い方など、みなさんがイメージしているものって、現実とちょっと違うんですよ。
どのくらい違うか、というとですね、料理の味付けで、塩味を足したいのに砂糖を入れるくらい違うんです。
これ聞くと、そんなバカな、と思うでしょ?
でも、多くの人がこんな感じ。
甘くしたいから、調味料を入れたいけど、とりあえず味がつきそうなものを片っ端から入れてみた、という感じ。
うまくいけば、甘くなるけど、なんの味もつかなかったり、かえってしょっぱくなったり。
料理のできる人からすれば、何してるの?と思うかもしれませんが、素人からすると、味をつけたいのが先なので、その効果のあるものを片っ端から試してみるんです。
洗濯も同じで。
汚れを落としたいから、汚れを落とす効果のあるものを片っ端から使ってみる。
みなさん、思い当たることありませんか?
アイロンの掛け方も一緒なんですよ。
伸ばすんだから、何度も往復させて形をつければいい、と思っていませんか?
それでは生地は伸びてくれないんですよね。
多分、知りたいからじーっと見てるので、そのときに説明はするんですが、すればするほど混乱するみたいで。
自分の中の洗濯やアイロンの常識がまるっきり違うからでしょうね。
やり方だけの洗濯講座の限界ですね。
そろそろちゃんとした知識を伝えた方がいいと思うなあ。
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