頭痛に湿布は貼らない。
おろしたての服にシミがついてしまうと慌ててしまいます。
着てまだ間もないとか、ほんのちょっとの小さいシミのために洗うのはもったいない、洗っていいのか?と思う事はあると思うんですよ。
そのまま放置するのも気持ち悪いし、なんとか出来ないか?
今はネットで検索すれば大抵の情報があるので、染み抜きの方法が見つかるかも、と思いますよね。
多分、僕がクリーニング屋じゃなければ、調べて何かしていると思うんですよね。
ネットの情報を参考にして、うまく行ったケースとうまくいかなかったケース、両方あると思うんです。
その違いはなんなのか?気になりませんか?
うまくいかなかった理由は、状況が違ってたから。
ちょっと前にも書きましたけど、汚れを落とすのには条件があるんです。
どんな質の汚れで、どんな繊維で、どのようなつき方をしていて、どんな色で。
こういうのを複合的に考えてクリーニング屋さんは染み抜きをしています。
汚れがついてる、洗剤つけて、パーっと洗えばいいや、とやっているわけではないです。
ネットの情報の中には、クリーニング屋さんではない、また洗濯の知識のない人が情報をかき集めて公開している事があります。
すると、染み抜きのやり方の中に条件が抜けている事が多いんです。
この繊維のこの汚れにはこういうやり方で落ちます。
クリーニング屋さんならきちんと状況を限定してかいているんですが、全く知らない人が情報を集めると、その大事な限定のところを書かないで簡単に書いてる事が多い。
細かい指定がないですから、見てる方は簡単にできる、と思い込んでやってみて上手くいかない人が出てくる。
中にはたまたま条件があって綺麗にできるケースもありますよ?
でも、逆にひどくなるケースもあるわけです。
もうね、それは染み抜きではなくて、ギャンブルですよ…。
頭痛がする時に、いたみがとれるからと頭に湿布は貼らないですよね。
みんな知ってるわけですよ、頭痛の痛みと湿布を貼って効果のある痛みは違う、と。
でも、たまに湿布を貼って効果があったりもするわけです。
風邪とかの痛みではなく、肩こりとか他の要因で頭痛がおきてると、湿布でも効果があったりする。
これをネットで、頭痛に湿布が効果的!と書かれても、普通にその頭痛は風邪のものとは違うでしょ?と思うから風邪の時にはあたまに湿布を貼ったりしないんですよね。
だけど、これが服の汚れの場合、なかなかこうはいかなくなるわけで。
汚れがついている、それを落とすためには?とやり方ばかり目がいってしまい、汚れを落とす、というキーワードに引っかかるものなら全て試す人も出てくるわけですね。
お風呂用のカビ取り剤を試してみたり、住宅用の洗剤を試してみたり。
自然のものを、という人たちもいますよね。
その気持ち、わかります。
そういうことを試してみる人たちは、賢い人が多いんですよね。
賢いが故に、他からの情報を引っ張ってきて、簡単に試してしまう。
残念だけど、服はそんなに簡単ではないんですよ。
過剰に怖がる事はありませんが、きちんと服のことを知ると適切な処置が出来るようになります。
それが浸透したら、クリーニング屋さんはいらなくなるかもしれませんね。
そういう難しいところを勉強して、適切な処置をしているのがクリーニングの仕事です。
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