糊の付け方。
クリーニング屋さんのやり方って普通の人はあまり分からないかもしれません。
同じ洗うという行為でも、家庭での洗濯とクリーニングではちょっと違う。
洗濯機も違うし、大きさも違う。
さらに、扱う量も違うので必然的にやり方が変わってきます。
例えば、ワイシャツの糊付け。
家庭ではアイロンをかけるときに吹きかけているのが多いのではないでしょうか?
クリーニング屋さんでもアイロンをかける時にのりを吹きかけることもありますが、そのやり方は割と特別なんです。
では、普通はどうやって糊をつけているのか?
クリーニング屋さんは洗いの最後に糊をつけています。
みなさんが柔軟剤をつけるように、3回濯いだ後に、糊付けという工程を設けているんです。
枚数に応じた糊を洗濯機に投入し、攪拌して全体的に満遍なく付けていきます。
これがクリーニング屋さんの糊付け。
全体的につける事でムラになる事もありません。
ノリに関してはいろんな要望がありますが、例えば、糊を薄く、とか糊を濃く、という要望は、今のやり方を聞いていると割と難しいというのは想像できると思うんですね。
一枚一枚つけているのではなく、全体でつけているのでその中の数枚だけ別に糊をつける、という作業は工夫をしなければいけません。
何十枚と洗っているので、その中から数枚を抜き取る、というのはかなり難しい。
タグをつけているとはいえ、洗っている最中は絡んでいるから取り出す事はほぼ不可能です。
最初からネットに入れて洗う、というやり方もなくはないですが、それをやると洗浄力がガクンと落ちる。
やりやすさを追求して汚れが落ちなかったら本末転倒ですしね。
かと言って、数十枚で洗っているものを数枚で洗うとコストがかかり過ぎる。
ワイシャツはそんなに値段設定が高くないので、コストを抑える事も大事になってきます。
ねえ、結構難しいでしょう?
ここを各社工夫して、糊を薄くしたり濃くしたりしているんですよ。
同じ洗うという行為でも、全然違うのが想像できたかと思います。
どんな職業でもそうですよね、飲食業とかも、早くたくさん作るために家庭のやり方とは全然違うやり方をしますし。
もし、家庭でも洗いの中で糊をつけようとしたら。
その時は最後の濯ぎの時に入れるようにします。
柔軟剤と一緒ですね。
そして、やはり一回濯ぎの時は濯ぎが終わった後にもう一度水を入れてそこでつけるようになります。
柔軟剤も糊も、服に残らないといけないものだからです。
そして、柔軟剤とのりは一緒につけません。
この辺の説明はまたいつかやりましょう。
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