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一晩つけ置きする意味は?

今日の話は、洗濯のつけおきの話です。



たまにネットでも見かけますし、お客さんからのお話でも聞きます。


一晩洗剤につけておいた、と。


一般の方のイメージでは、洗剤の溶けた液体に長い時間つけておくと、洗浄力が上がる、と思ってるんでしょうね。

頑固な汚れほど、一晩つけ置き、とかやる人がいるよるようです。



洗剤つけおきの効果、についてですが、この話は昨日の話につながっていきます。


つまり、洗剤の中身は何か?で効果は違ってくるんですね。



界面活性剤は物理的に汚れを落としやすくする効果があります。

汚れが剥がれやすくなる、揉むとより汚れが落ちる。


と言うことはですよ、界面活性剤は長くつけておいてもその効果はあまりないんですね。

界面活性剤だけでは汚れは落ちないわけで、揉んだりこすったりと外部から力を加える方がより汚れが落ちるわけです。


長く漬け込んでも、界面活性剤そのものの効果が強く働く、と言うわけではありません。



では、漬け込みは意味ないのか?というと、そうではなくて。

洗剤の中には、化学的な効果のあるものがあって、それは時間をおいた方がより効果の出るものも入っていたりします。


例えば、漂白剤。

漂白剤はつけて一瞬で効果の出るような濃度では使われません。

なぜなら、そんな濃い濃度だと服そのものにも影響が出るから。


服の生地に影響を出さないようにするには、薄い濃度でじんわりと効果を出し、汚れだけに効果が出るようにしたいんです。


漂白剤を効かせようとすると、一定の時間が必要になります。

早すぎると効果が出ません。

しかし、長すぎると効果が出過ぎてしまう。


つけ置きの意味はありますが、一晩漬け込んでしまうとやり過ぎですよね。


他にも時間をかけた方がより効果のあるものがあります。

それは、酵素。


酵素配合の洗剤、とか書いてあることありますよね?

アレです。


酵素は、特定のものにしか効きません。

なので、服そのものに影響を与えることはありませんが、汚れも特定のものしか落とせない。

しかも、温度や時間をかける必要があります。


長年の技術革新で、短時間で、しかも水でも効果を発揮する酵素が開発されていると聞いています。


でも、やはり時間をかけてあげた方がより酵素は効きますよね。

酵素入りの洗剤はつけ置きした方が聞くと思います。

でも、一晩は長過ぎるなあ。


他に、洗剤はアルカリ性の助剤と呼ばれる薬品が入っていたりします。

アルカリは油に効きますから、長い時間つけておくと反応して汚れが落ちやすくなりますね。


でも、やはり一晩は長過ぎる。


そこまで長くつけておく意味は正直ありません。



いや、そんなに長くつけちゃダメ。



それには理由があります。



洗浄力を期待して長くつけたいんでしょうが、水に長くつけることで、服の色が分解して色が流れ出てしまうことがあるんですよ。


脱水をして、干すのが面倒くさくて放置してたら、服の色が他の服についてしまった経験、一度はあるのではないでしょうか?


あれは、濡れたままの状態にしたので、生地の色が抜けていったんですよ。

で、接触していた他の服に移ってしまったんです。


洗ったり、一時間くらいのツケおきでは問題がなくても、あまりにも長い時間つけおきをすると、洗剤以外のせいで服に問題が起きてしまうことがあるんですね。


クリーニング屋さんはきちんと勉強をして、理屈をわかって作業をしています。


だから、洗剤の量も他に入れる薬品も、汚れや服の素材、状態などを考えながら調整できますが、それを普通の人たちができるか?というと難しいと思うんですよね。


味見ができる料理とは違い、一度入れたら洗い上がるまで待つしかできない洗濯で、実験の如くやるのはとてもリスキーです。



書いてある使い方を守る、というのは大事ですよ。

少なくとも、そのメーカーが推奨しているやり方ですから。

普通のメーカーなら何度もテストをして、不具合も確認をして、きちんと使えるやり方を書いていてくれます。

そして、やってはいけないことも書いてあります。


少なくとも、そのやり方を守っていれば一定以上の洗浄力は得られるようになってますからね。


もし、それでも汚れが残るようなら、頑固な汚れということ。


別のやり方を探すか、クリーニングに出すか、という話になっていきます。



洗濯に関しては、洗剤が進化して、洗濯機が進化して、さらに日本は水が綺麗だったので、どんな風に洗ってもなんとかなってきました。

外国なんて洗うことすら大変なんですよ?

普通に洗ったつもりが黄色くなるんですから。


日本は水に恵まれています。


なんとかなってきた結果、独自のやり方が広まっていったのかもしれません。


正しい知識を持つと、もっと洗濯が楽しく、楽に、綺麗になりますよ。

  

この機会に、洗濯の正しい知識を学んでみるとかどうでしょう?

楽しいと思います。

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