« クリーニングから返ってきた服が匂うのはなぜ? | トップページ | 着るための修理を。 »

仕上げの効能。

服が長持ちすると思ってる人が少なくなったように思います。

本来なら数年から長ければ10年以上、着ることができるんですが、まるで生鮮食料品のように、しょうみきげんがあるかのように、もう着れないよね?と話す人がちらほらと見受けられるようになってきました。


ひとつはたしかに強度のない服が増えた、と言うこともあります。

一年着たらボロボロになってしまうような服、ありますよね。

一度洗うと変化してしまったり。


また、同じ服を何度も着るので傷みやすくなっているというのもあるとおもいます。


もうひとつ、きちんと洗って仕上げてないから、傷んでいると勘違いしている、こう言うケースもあるんですね。



服は洗うと変化をします。

縮むものもあるし捻れるものもある。

しわくちゃになってしまうものもあります。

これらを適正に元に戻してあげれば、また元の状態に戻るんですが、変化すると言うことはもうダメだ、と判断する人もいるようなんですよね。


クリーニング屋の僕らからしたら、洗ったら変化するのは当たり前なので、変化しない方がおかしいんですけどね。


クリーニングの工程には、この適切な形に戻す、と言う作業があります。

これが仕上げ、と言うわけです。



仕上げにはいろいろあります。

ハンドアイロン、プレス機、人体仕上げ機、パフ、いくつか専門的な用語が出てきましたが、これらはすべて別の仕上げをするものです。


上から押して仕上げるものや、風船のように膨らませて仕上げるもの、細かいところを仕上げるもの、いろんなものを使いながら元の形に戻していきます。



自分でばかり洗っていて仕上げをしていないと、ねじれがひどくなってたり、形が崩れてしまっている事がよくあるんですよ。

それを直すのは結構大変な作業になります。


きちんと形を直すとですね、もう古くなって着られないかな?と思ってた服も、また普通に着られるようになるから不思議。


クリーニング屋さんは誰もがこんな事を言われています。



この服、捨てようと毎回思うのに、クリーニングから返ってきたらまた着られるようになってるから捨てるタイミングがないのよね。


こんな言葉を言ってしまうほど、きちんと仕上げると服はまた着られるようになります。


服がくたびれてきたなあ、と思ったら、一度クリーニング屋さんで直してもらうと良いですよ。

あまりひどくならないうちに、ね。

どこに着て行っても恥ずかしくないような服になりますから、これまた不思議。(笑)


| |

« クリーニングから返ってきた服が匂うのはなぜ? | トップページ | 着るための修理を。 »

クリーニング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« クリーニングから返ってきた服が匂うのはなぜ? | トップページ | 着るための修理を。 »