クラブハウスで気になるルームが立ち上がっていまして。
海洋性プラスチックとはなんなのか?
と言う部屋。
夜の8時からだったのですが、他に部屋でスピーカーとして話していたので少し遅れて参加する事に。
そこでは科学者の方やメーカーの方、役人の方などいろんな人たちが話をしていました。
しばらく話を聞いていると、話しませんか?と声をかけられまして。
クリーニング屋と書いてあるので気になったんだと思います。
その時、役人の方が話をしていました。
内容はこんな感じ。
海洋性プラスチックといっても、各国独自の基準で話しているので実態が掴めていないのが現状だと。
いろんな話が出ているので、基準を作ることから始めないとわからないとも。
そこで気になっていたことを話させてもらったんですよね。
ワイシャツなどのポリエステルからは出てないのではないか?とか、フリースが原因の多くを占めてないか、とか。
あと、日本の下水事情の話とか。
すると、役人の方が言うわけですね、ワイシャツからも出てますね、そう言う報告があります、と。
さらにフリーズが原因とも言えない、なぜなら海洋性プラスチックに印がついているわけではないから、フリーズが原因とも言えない、とか。
この時ねえ、テンパってきちんと話せなかったんですよね。
経験上とか現場の感覚では、とか曖昧な話をしてしまった。
そんな話し方をしたら通じません。
惜しいことをしました。
その後、話を聞いていると、縫製の仕方で変わるとか話し始めるわけですね。
縫わないで接着をするとか話をし始める。
ん?どこから原因の繊維が出ていると思っているんだろう?と不思議に思いましてね。
僕の話が通じなかったのは、そこから噛み合ってなかったんだな、と後になって気づいたんですよ。
どうも服の端っこから糸がほつれて出ると思っている様な節がある。
でもね、そこから出た糸ならある程度の大きさがあるから排水や浄水場で確保されると思うんですよね。
だから、ほつれはあまり考えなくていいと思うんですよ。
それよりも洗浄中に表面が削られて出る繊維クズ、こっちの方が細かくて問題なのかな、と僕らクリーニング屋は思うわけです。
フリーズの様な生地は表面を柔らかくするために先が細くなってますよね。
あれが洗浄のたびに千切れていくんですよ。
これは避けようがありません。
で、縦型の洗濯機だと服同士を擦れさせるので千切れやすくなるんです。
僕はこの話をしていたつもりなんですけどね、まあ普通の人は繊維の表面が千切れていくなんて想像はしないよなあ、と後になって気づいってやつで。
服にまつわる話をしているとこう言うことって実はよくあります。
同じ話をしている様で、噛み合ってないんですよ。
まるでアンジャッシュのコントの様なすれ違いっぷりです。
洗濯やクリーニングでそんな細かい視点でものを見てるとは思われてないってのもある様な気はします。
表面の話や繊維の構造、生地の構造、色んなことを考えながら洗っているんですよ、ぼくらは。
で、その上でほつれよりも表面の方が削られる繊維クズの方が問題だろう、と思うわけですね。
これは、繊維を知っていても生地を知っていても出てくる答えではないのかもしれない、と最近思う様になりました。
なぜなら、服を洗っているのは僕らだけだから。
生地メーカー、繊維メーカー、検査期間などは見本の生地はテストしてるけど服を洗っているわけではないから想像できないんだろうなあ、と思うわけですね。
現場の声は大事ですよ。
また海洋性プラスチックの話があったら入ってみましょう。
今度はきちんと話すぞ。(笑)
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