クリーニング師の試験に差が。
クリーニング屋さんにはクリーニング師という国家資格があります。
国家資格なので試験がありまして、それを受けてはれてクリーニング師として仕事をしています。
クリーニング師の試験は実技と筆記の2種類あるんですよ。
筆記は法律、衛生法規、技術系の話、クリーニングに関するものばかりですね。
クリーニングは、世の中の衛生環境を守るためにあるものなので、結構難しい試験内容だったりするんです。
さて、実技。
どんな事をするのか?というと、繊維の鑑別とシミの鑑別、あとアイロン掛け、この3つが行われます。
先日、クラブハウスで驚かれたんですけど、繊維の鑑別は結構な人が驚いてましたね。
白い布が5枚用意されてるんですね。
で、それを触ってどの繊維か?当てるというもの。
綿やポリエステル、ウールなど触って当てなくはいけません。
これね、意外と出来るんですけど、普通の人たちには驚く話のようで。
うちの母は、最盛期は素材のパーセントまでわかりましたからね。
綿がいくつ、ポリエステルがいくつ、なんて割合まで分かってしまうんです。
クリーニング師らしいお話だと思います。
さて、問題のアイロンがけです。
これね、金曜の夜にクラブハウスでクリーニング屋さんで集まって話をしていたら、面白いことに気づきまして。
クリーニング師の試験は各都道府県ごとに行われるんですが、アイロンの試験は各地で全然違ったんです。
僕は東京で受けているんですが、愛知の友達とは内容が全然違うんですよ。
愛知ではワイシャツ一枚を丸々仕上げるのが試験内容。
東京は、というと襟と片側の袖を仕上げるのみ。
一枚かけるのとでは全然違います。
この違いは当然受かりやすさの違いでもあるので、どこの県で受けるか?受験生は選んだりもするわけですね。
なぜ試験内容が違うのか?みんなで話していて気づいたのは、受験生の数が違う、と。
東京の受験生の数はやはり多くて、ワイシャツ一枚をかけていたら朝から晩までかかっても終わるかどうかではないか?と。
だから、襟と袖だけになったんじゃ無いか、と話していました。
ワイシャツを一枚ハンドアイロンでかけると、プロがかけて4分から5分かかります。
試験を受けるような子たちがかけると6分はかかる。
それを人数分やるとなると相当な時間がかかるというのもうなづけます。
意外なところでクリーニング師の試験の違いが知れてとても面白かったです。
さて、そのクリーニング師、どこのクリーニング屋さんにもいるわけではありません。
クリーニング師はクリーニング所に1人いなければいけない、という決まりになっています。
つまり、工場併設のところに1人いることになります。
受付だけのお店には別にいなくてもOK。
クリーニング屋さんに相談に行くときに、個人のお店に行ってください、というのはこういう理由からなんです。
大きくなると工場にクリーニング師の方がいて店舗にはいない事が多いんです。
方や個人店では、工場併設でその場にクリーニング師がいます。
下手すると、クリーニング師が何人もいたりすることも。
相談をするならこっちの方が確実ってわけです。
クリーニング師は意外と知られていません。
それも国家資格と聞いてさらに驚く人がいるくらい。
クリーニング屋さんがただ洗っているわけじゃないというのは資格からしてもお分かりになるかと思います。
僕ら、勉強してクリーニング屋さんをやってるんです。(笑)
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