若い子は大変なんですよ。
歳をとってから気をつけていることが一つあります。
それは、若い子たちを馬鹿にしない、と言うこと。
まあよくあるやつです、最近の若い奴らは、とは思わない、言わないように気をつけています。
自分の若い頃を思い出してみて、批判出来るほどやってきたかな、と言う思いもあります。
クリーニングの仕事についてからかなり苦労しました。
勉強の仕方がわからない、そう言うところがどこにあるのか?わからない。
特にうちは父が思うところがあり組合から抜けてたので、同業者との関わりがなかったんですよね。
同業者ともなかなか知り合いができなかったんですよ。
どうしていいか?わからないので思いつく事は全てやりました。
本屋に行ってクリーニングの本はないので、洗濯の本を買い占めたり。
また、展示会に行って一日中、何往復も歩き回ったり。
顔を覚えてもらおうと歩き回っていました。
運良く、インターネットが普及し始め、クリーニング屋さんのメーリングリストを見つけ、入れてもらうことができたんです。
その時も助けてもらって。
パソコンも触ったことがない、メールも打ったことがない、そんな状態からメーリングリストを見つけて、入会のお問い合わせはこちら、とメールアドレスが貼ってあったんです。
で、ぼく、何もわからないから空のメールを送ってしまったらしいんですよね。
そうしたら、管理人の人から、何かお困りですか?と返事が来たんです。
それから、メーリングリストに入りたい、クリーニングの話をしたい、と返信をして入れてもらえました。
その管理人の人とは今でもお友達です。
その方が、気に留めて一言声をかけてくれたから、僕のクリーニングとの関わりは深くなっていったんです。
これね、運なんですよね。
そのままスルーされてもおかしくない、入れなくてもおかしくないんです。
実際その当時も使い方やエチケットに厳しい方達は結構いましたから。
そのひとたちなら、スルーしていたかもしれません。
今もクリーニング業界に若い子が入ってきたりします。
その子達を見て、一生懸命じゃない、本気じゃない、と言う人たちがいます。
僕はそんな風に全然思わない。
だって、わからない人からすればどう勉強していいか?本当にわからないんだから。
そう言うと、一生懸命やれば見つかるとか、自分はそうしてきた、と話す人たちがいます。
僕の若い頃もいたよなあ、そう言う人。
全部自分がやってきた、と思ってるんですよね、そう言う人たちは。
だから、今の若い子達は努力が足りない、と言うんです。
果たして本当にそうなのかなあ?と思います。
その人たちの若い頃を見ていますが、決して今の子達と大差ないですよ?
みんな迷走していたし、うだうだと過ごしていた時期がありました。
それから、師事する先生を見つけたり、学ぶところを見つけたりして今に至っている。
本人たちはそれを見つけたのも自分がやった、と言いますけど、僕からすれば単なる運でしかない。
ほんのちょっとのすれ違いで会えないことなんてザラにあるし、会ったとしてもそこから縁ができるか?は自分だけの問題ではないんですよ。
相手がいることなので、相手も自分のことを気にかけてくれないと縁はつながりません。
自分はやってきた、なんでおこがましくて僕は言えない。
色んな人に助けてもらってこれまでやってこれた、これが正解だと思っています。
だから、若い人たちで悩んでたりどうしていいか?困っていたら声をかけます。
その人に合いそうな人がいたら紹介するし、こんな考え方もあるじゃない?と話したりもします。
自分がしてもらったように。
いつの時代も若い子は大変なんですよ。
だってこれからいろいろ学んでいくんだもん。
知らなくて当たり前、わからなくて当たり前。
僕らも同じでしたからね。
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