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デマを話してる瞬間。

デマってこういう風に作られていくんだろうなあというものを見てしまいました。



最近、界面活性剤は怖い、という方たちとお話をする機会があり、どうしてそのようなイメージになったんだろう?と色々と調べていたんですね。

すると、界面活性剤の怖さを実験した映像がある、というリンクを発見。

色々と調べていると、とあるライターの方がセミナーなどで界面活性剤は使ってはいけない、などと話して回っているようでした。


ちょうどその方のセミナーの1番の動画がありまして、見ていると界面活性剤のマウスの実験がある、と。

マウスの背中の毛を剃り、そこに合成洗剤、

石鹸を塗り、様子を見る、というもの。

その方が話すには、なんと合成洗剤を塗ったマウスは数時間後に血反吐を吐いて死んでしまったというんですね。

これだけ合成洗剤は毒性が強い!と。


すごい怖い話だなあ、と見ていたんですけど、そのお話の中で誰がその実験をしたか?も話していました。


検索します。(笑)



とある大学の先生が実験をしていたらしいんです。

で、さすがネット。

検索するとその手の話が色々と出てきます。

運良く、その人が実験をした細かいデータまであるじゃないですか。


するとそこには驚きの事実が書いてあったんですね。


マウスの背中をそり、1匹には合成洗剤、もう1匹には石鹸を塗って様子を見ていたら、合成洗剤を塗ったマウスは毛がなかなか生えてこなかった、と。

2週間後の写真が載ってて、明らかに石鹸を塗ったマウスと合成洗剤を塗ったマウスでは毛の長さが違います。

で、この結果から合成洗剤には毒性がある、とこの先生は言ってるんですよ。


さて話を初めに戻します。


最初に出てきたライター、合成洗剤を塗ったマウスがどうなったと言ってましたっけ?


数時間後に血反吐を吐いで死んでしまった、そう言ってましたよね?


2週間、生きてるんですけどね。

だから証拠の写真もあるわけですよね。

別に死んだわけじゃないんですよね。



こうしてデマは作られるわけです。


多分、ライターの方も嘘をつくつもりはなかったのかもしれません。

話をしているうちに興奮して、つい話を盛ってしまったのかもしれない。

みなさんに真実を知ってもらいたかったのかもしれない。


、でも嘘は嘘だよなあ。



この実験、ずいぶん昔のものなんですね。

1970年とかそのくらいの話。

確かに以前の洗剤は分解性の問題とか色々言われていました。

で、それを受けて、洗剤メーカーは分解性の高い界面活性剤を使用したり工夫をしています。

メーカーがもし本当に悪いものだとしたら、黙って売り続けるわけないんですよね。

いろんなものが進化してきたように、洗剤だっと進化してきてるわけです。


この頃の話を持ち出して、だから界面活性剤は危険だ!というのは少し勇足です。

もしその主張をしたいのであれば、現在の洗剤のことや下水道の事、色々調べた方がいいですね。


毛が生えてこないことだけを盛って毒性があるというのも少し乱暴。

今ならその理由もきちんと検証すると思うんですよね。


合成洗剤と石鹸はかなり違いがあります。

その違いのどの部分に差が出たのか?調べれば分かるはずですから。


こうして考えても割と杜撰な実験ですよね。(笑)



デマってこうして作られていくんだろうなあと思います。

それっぽい話をし始めて、大学の先生が言ってたとか、こんな現象が起きたとか言って。

でも、具体的な仕組みや説明はなく、だから危険だ!と結ぶ。


こんな話の方がよほど危険ですよ。


僕ら商売をしているといろんな風にごまかされるんです。


売り上げ、250%アップ!とか。

年収が3倍に!とか。


数字出されるとおおっ!って本物っぽく見えるじゃないですか?

でも、これって大事なことを隠してるんですよ。


大元の数字がわからなければ倍数を出されてもわからない。



ここにトリックがあるわけですね。

僕らは普段からこういうのに騙されそうになっているので、怪しい話には過敏に反応します。

検索をよくするのもその癖ですね。

本当かな?って。


環境系の話は本当にひどいのが多いので気をつけてくださいね。

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