汚れを落とすことと洗濯は違うんです。
汚れの落とし方には色々あります。
洗剤を使う。
アルコールを使う。
アルカリ剤を使う。
その他、まだまだ有ります。
汚れを溶かしたり、分解したり、化学反応させたり、と汚れの落とし方っていくつもあるんですね。
いろんな汚れを落とすものがある中で、洗濯で使えるものって実は多くないんです。
洗濯は汚れを落とすためにしていますが、汚れを落とせるものならなんでもいい、というわけではないんですよね。
意味がわからないでしょう?(笑)
汚れを落とすのが洗濯なら、汚れを落とすことのできるものなら洗濯に応用できるじゃないか、と思うんですけど、ダメなんですよね。
これね、洗濯の仕組みを知るとすぐわかるんです。
洗濯って他の汚れを落とすものと決定的に違うことが一つあるんです。
それは、一定期間、水の中で落とした汚れとふくがどうきょする、という事。
こういう状況は他ではありえないんですよね。
例えばシンクの掃除やお風呂の掃除、壁の汚れとかもそうですね、こういう汚れを落とすのって、汚れを落としてしまえば後は元に戻るような環境にはないんですね。
水ですすいだり、拭き取ったりすることで汚れを離すことができる。
ところが、洗濯は洗っている時間、落とした汚れが水の中にとどまり、服と一緒に回っているんです。
この状況になるとどうなるか?というと、落ちた汚れが服に戻るんですよ。
これを逆汚染と言います。
他の汚れ落としの時にはきにしなくていいんですが、洗濯は汚れが戻る事を考慮しなければならず、そのために使えるものが限られてしまうんですね。
それが洗剤なんです。
洗剤がやってる事は実は多岐にわたります。
服を濡れやすくさせて、汚れを落としやすくさせて、落ちた汚れを包み込んで、分散させる。
これだけのことを潜在はやっているんですね。
他の汚れを落とすものは、汚れを落とすところまでは出来るんです。
得意な汚れもあったりして、場合によっては洗剤よりも落とすことのできるものもあります。
でも、そこまでなんですよね。
汚れを落とすまでしかできない、でもこれだと洗濯は困るんですね。
汚れが戻っちゃうから。
汚れが戻ると匂いの原因になったり、色がくすんだりします。
洗濯の最中に汚れが戻ると全体的に色がくすむので、きれいな色ほどくすんで嫌な色に変わるんです。
汚れは落とせるのに洗濯には向かない、そういうものってたくさんあるんですよ。
例えば、先日話題にあがった洗濯◯◯ちゃんとか。
あれも効果の出るまで水につけとしても洗濯には不向きですよね。
また、重曹を使った洗濯も、重曹だけだとダメです。
石鹸と一緒なら大丈夫、石鹸が汚れを再付着させないようにしてくれるから。
と、この様なものが結構洗濯の世界には入り込んで来てるんですよね。
多分、他の汚れを落とす様な業界の人が洗濯に使えると持ち込んでるんじゃないのかなあ?と思うんですよ。
汚れを落とすメカニズムを知っていると、他に応用ができないか?考えるんですよね。
僕らも考えますから。
でも、洗濯だけは他のものとはちょっと違う。
汚れを落としているんだけど、それだけではないので、無理が出る。
やはり、洗濯には洗剤を使わないとダメだよなあ、と改めて思いますね。
工夫すると使えたりするんですけどね。
でも、他から持ってきたものを使うときは気をつけましょう。
汚れを落とすものの中で服はとてもデリケートな部類に入ります。
他から持ってきたものを使うときは危ないですよ。
洗濯は洗剤を使うのが安全でいいと思います。
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