すすぎゼロの洗濯は可能なのか?
先日のクラブハウスでこんな質問が出ていました。
濯ぎがゼロの洗濯って今後出てくるのでしょうか?と。
時代は節水の方向に進んでいて、みんな環境に配慮したいと思っている、濯ぎゼロという選択にも興味がある、というお話。
これに某洗剤メーカーの研究者の方は、出来ると思う、とお話をされていました。
濯ぎゼロ、果たして本当にできるのか?
洗濯の汚れの落ちる仕組み、洗剤の動き方を知っていると出来そうな出来なさそうな、微妙な感じを受けてしまいます。
現在の濯ぎ一回もそうなんですけど、あれって洗剤のことしか見てないんですよね。
洗剤の成分から考えると一回の濯ぎで大丈夫、というお話。
では、リアルな洗濯の現場では?というと一回の濯ぎでいいわけがない。
試しに一回すすぎの洗剤で、2回目の濯ぎをして排水をコップに取って見てみましょう。
水が汚れているから。
これってすすぎが必要ですって証拠ですよね?
もし、濯ぎのいらない、洗濯ができるとするなら。
それは洗いの時に汚れを落とし切る、という事になります。
うーん、洗剤で汚れを落としている以上、現実では難しいような気がするんですよねえ。
もし、濯ぎゼロ、を実現するなら今の洗濯とは違うアプローチが必要になってくるでしょうね。
今の洗濯機を使うやり方では多分無理。
今の洗濯は水を溜めて洗っています。
このやり方だとどうしても無理なんです。
洗剤も水の量に対して一定量使わないといけないから。
じゃあ、どんな事が考えられるか?というと、例えば服に直接洗剤を吹き付けて汚れを浮かし、シャワーで洗う。
洗うと言いますが濯ぐが正解ですね。
濯ぎゼロと言いながら濯いでるじゃないか!と思うかもしれませんが、洗う工程がないので実質ゼロ。
でも、これだとおそらく汚れが残ります。
それに、シャワーですすぐって案外水を使うんですよ。
全然環境に配慮していません。
本末転倒とはまさにこの事。
他に何かないか?となると、うーん、大掛かりな仕掛けになりそうな気がして家庭でできるの、難しいですねえ。
で、実はですよ。
すでに濯ぎゼロって洗い方があるんですよね。
それはドライクリーニング。
これ、濯ぎないんです。
洗浄とすすぎがセットになっている、と言えばいいのかな、通常はニ浴と言って2回洗うんですが、柔らかいものを洗う時には一回しか洗わないんですね。
さらに、洗浄液を濾過しながら循環して使っているので排水もありません。
水も汚さない、排水もない、まさに SDGsにうってつけじゃないですか!
なんて思いますけど、ドライクリーニングの良さもあるし、ドライクリーニングには不向きなものもある。
すすぎがない洗い方、と言っても下着などは洗いませんしね。
すすぎゼロの洗濯、むずかしいなあ。
でも、いずれどこかで出てくるんでしょうけどね。
本当に使えるものになるのか?興味があります。
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