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プロの空気をまといたい。

洗濯って不思議なもので、どこか家庭のカレーのようなところがあるんですよね。



各家庭で、独自のやり方が存在しているんです。



本当に色んなやり方が存在していて、みなさんそこそこ自信があって洗濯をしているんです。

でも、そこには科学的な根拠とは特になく。

経験則や体験から発見したやり方が多数を占めているので、なぜそうなるのか?は分からなかったりします。


僕らクリーニング屋さんはきちんとクリーニングを学んでいます。

クリーニング屋さんになるには、国家資格のクリーニング師という資格を取らないといけないので、個人店のクリーニング屋さんはみんな持っているんです。


衛生法規から洗浄理論、洗剤の知識から服や素材の知識まで。

なので、いろんな人の洗濯にまつわるテクニックのお話を聞くと、それが効果あるのか、意味があるのか、ちゃんと僕らにはわかるんです。


職業として洗濯をしているわけですからね。

僕らは洗濯の専門家なんですよ。



しかし、クリーニング屋さんっていうのは専門家というふうには見られてないようなんですね。

どちらかと言うと、家事代行業的に見られているのか、はたまた、ただ洗濯機に服を入れてボタンを押しているだけに思われているのか。



僕らクリーニング屋さんにですね、洗濯のやり方を教えてくれる人がたまに居るんですよね。(笑)

僕もかれこれ30年近くクリーニング屋をやってきましたけど、この30年近い間に、何回か洗濯の仕方を指導された事があります。



お客さんは大真面目に僕に教えてくれるんです。

本気なんですよ。



洗剤はね、汚れが少なかったら減らしたほうがいいのよ!



とか。



漂白剤を入れたらきれいになるのよ!



とか。



今ならそのお話にきちんと返すと思うんですけどね、まだ若い頃でお客さんのお話に、そうなんですねえ、と言う言葉しか返せなかったんですけど。



ええ、みんな間違ってるんですよね。

残念ながら。

汚れが少なかったとしても、洗剤の量は減らしちゃいけません。

これ、クリーニング屋さんには常識。

洗剤の仕組みを知っていたら減らすなんて言うことは絶対しませんから。



また、漂白剤の原理を知っていたら、漂白剤を使えばいいなんて言葉も出てきません。

漂白剤のリスクもありますから、使えるもの、使えないものがあります。

プロの僕らはそれらを吟味して選んで使用しているわけですね。



プロではないので間違ってしまうのは仕方がないとは思うんです。

洗濯をちゃんと学ぶ機会は残念ながらありませんから。

体験から導き出すしかないのも現実。

そこはあまり気にしてないんですよね。


気になるのは、プロなのに全く何も知らないんだろうなあって思われてたんだろうか、と言うところ。

中々ないでしょ?プロに教えてあげるなんて言うのは。

職業としてやる以上、表には見えないけど裏ではものすごい勉強とかしてるわけですよ。

で、それが滲み出るのがプロだと思うんですけど、僕からはそれが出ていなかったって事ですからね。


だから、教えてあげる、って事になったわけですから。

まだまだ甘いなあ、と反省です。


プロに見られるようにしないとね。

滲み出るようなプロの雰囲気を会得しようと思います。(笑)

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