流行?変化?
クリーニング屋さんにも流行のようなものがあります。
例えば、今は靴やバッグのクリーニングをおすすめしているお店が増えてきました。
また、リフォームに力を入れているクリーニング屋さんも増えてきています。
他にもクリーニング屋さんならではの流行りがあったんです。
例えば洗剤。
ドライクリーニングにも洗剤は使われているんですが、それにも流行があります。
30年以上前と今は少し傾向が違うんです。
昔は洗浄力の高いものが好まれる傾向にありました。
そして、段々と洗浄力から風合い重視に移行していきます。
今は個人店のこだわりの強いお店は洗浄力を重視しているかなあ。
風合いを重視するのはチェーン店に多いイメージです。
平成に入ってからまた傾向が変わってきます。
それまではドライクリーニング一辺倒だったのが、ウェットクリーニングをお勧めするお店が増えてきました。
ウェットクリーニングって何?と思う方もいると思います。
簡単に言うと、水洗いの難しいものを水洗いする技術、と言いましょうか。
デリケートなものを丁寧に水で洗うのがウェットクリーニング。
本来ならドライクリーニングをするんですが、汚れの具合などを見てウェットクリーニングをするところはそれまでもありました。
それが積極的にウェットクリーニングをお勧めするようになったのが平成になってからかなあ。
いろんな要因が重なったんだと思うんですよね。
家庭でドライマークの洗える洗剤が台頭してきたとか、夏場など高温になってきたとか、スーツの着方が変わってきたとか。
服に直接汗の汚れが大量につくようになってきて、水洗いをする必要性が高まってきたんですよね。
でも、それまでのウェットクリーニングは汗の汚れが良く落ちると言うメリットがある反面、デメリットもあって人によっては好まれなかったんです。
腰が抜けちゃうんですよね。
柔らかくなると言う人もいるし、腰が抜けると言う人もいる。
そんな状態になります。
クリーニング屋さんでプレスをした後は問題がなくても、お客さんが着用して間も無くよれっとして来るとか。
そんな問題がありました。
しかし、これも技術力でカバーされていきます。
洗剤メーカーが色々開発してくれて、今はウェットクリーニングをしても腰の抜けにくい洗剤というのが出来てきました。
これは平成の最後の方ですね。
こうして振り返ってみると、流行もあるし、時代の変化に対応した部分もある。
昔ながらのやり方でいいわけではないのは明白です。
そりゃそうなんですよ、服だって流行があるんだから。
素材も変われば着方も変わる。
さらに気候変動もある。
昔からの衣替えも今にあってないと思うんです。
ひと月くらいずれてると思いませんか?
僕がクリーニング屋さんになった頃って3月の下旬から衣替えが始まりました。
でも、今は年によっては4月も寒かったり。
でも、5月に入ると急に暑くなったり。
昔は梅雨の時期に長袖が欲しいなあってありました。
今は、梅雨はじめじめして暑いので、半袖で十分。
ね、今に合わせて変化させていかないと、生活しづらくなると思うんです。
なんでも新しくと言うのもやり過ぎだと思いますが、きちんと現状を見て、今までのやり方でいいのか、変化させた方がいいのか、見極めた方がいいと思います。
古きを知って新しきを知る、でしたっけ。
両方大事なのかもなあ。
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