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服は洗ったら縮むんです。

いつでしたか、洗濯王子の中村くんの日曜日の動画配信の中で、僕らクリーニング屋さんからすると不思議なコメントが入ったんです。


ちょうどちょうどニットを洗って仕上げをしていた所なんですよ。

そのニットにアイロンをかける前に、洗濯王子が結構力を入れて服を引っ張っているんです。


これ、クリーニング屋さんでは普通の光景。

でも、どうやらその引っ張っている様子に驚いた視聴者の方がいたらしく、そんなに引っ張って傷まないんですか?と質問が来ていました。



なぜ、アイロンで仕上げる前に引っ張るのか?というと、服が縮んでいるから。

そう、洗うと服は縮むんですよ。

なので、洗いっぱなしで服を着ると少し窮屈に感じてしまいます。


これ、意外と知られてなかったんですね。

びっくりすることにこっちが驚いて。

そうか、知らないんだ、と改めて説明をしなきゃと思った次第。


洗って縮まないものもありますが、基本縮むと考えていいです。

縮むというと皆さんすごく怖がるんですが、通常洗って縮むのは切れないほどの縮ではなく誤差の範囲。

だから、恐れる必要はありません。

ウールを洗って縮ませて、子供服になるようなイメージとは少し違います。


さて、なぜ洗ったら服は縮むのか?

これにはいくつか原因があります。

素材や作りに寄って違うのですが、どれが当てはまるか?と考えるよりは、洗ったら少し縮んでいるから、仕上げをして少し伸ばした方がいいな、くらいの考えの方がいいです。


原因の一つに、着用で伸びてしまったものが元に戻った、というのがあります。

完全なオーダーで作った服でもない限り、体には完全にフィットしません。

そして体を動かせば、どこかしら生地が伸びる。

体に合わせて服が伸びるんですね。

で、新しい服ほど、体を動かして伸びてしまった生地は、洗うことで元の形に戻ろうとします。

これを復元力というんです。

本来ならそのサイズが正しいサイズなのですが、人間、楽な方になれると本来元のサイズになっただけなのに縮んだと錯覚をしてしまうんですね。

なので、仕上げの時に、少し伸ばしてあげると着用時と同じ感覚で着れるようになるんです。



また、膨潤収縮といって、繊維が濡れることで膨らみ、目が詰まって縮むという現象が起きる事があります。

濡れて膨らむ、洗ったら必ず濡れますからね、避けようがありません。

なので、やはり乾いたらアイロンで少し伸ばして仕上げをしてあげると着やすくなります。



もうひとつ、少し厄介なケースがあるんです。

それは製造上の欠陥。

本来は、洗っても変化がないように服は作らなければいけないのですが、例えば生地がスカスカで洗ったらすごく縮んでしまったりする事があります。

これ、製品を作った時に洗浄テストをしていたらわかるんですけどね、なんで洗って縮んでしまうような服が出回るんでしょうか???

テスト、してるのかなあ?


なので、こんなケースもあるので、洗ったら少し伸ばしながらアイロンで仕上げてあげると着やすくなります。


よく考えてみたら、服は伸び縮みするのは当たり前なんですよ。

着用してても伸びるし、洗ったら縮む。

乾燥工程で伸びちゃうものもあります。

また、ハンガーにかけてるだけで伸びてしまうものもあります。


すごく不安定。


でも、そうして生地が動いてくれるから着用して動いても平気なんです。

もし動かない生地で服ができていたら、すっごく動きづらいですよ?


洗い方で縮みや変化をなるべく少なくさせることもできます。

不安ならクリーニング屋さんに任せてしまってもいいと思います。

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