大事なのウォッシャブルではないと思います。
たまにクリーニング関連のニュースを見ていて、そこについているコメントを読むんです。
クリーニングのニュースで事件性のあるものはほぼありません。
大抵は衣替えの話だったり、洗濯のコツの話だったりします。
そこにつくコメントを読んでいると、あまりいい状況ではないよなあって思うんですよね。
ここまで服に対する意識がおかしくなったのか、ここまで洗うと言うことを理解できない人が増えたのか、そんなふうに思うんです。
クリーニングするのが高くない?買い替えた方が安いでしょ?とか。
ウォッシャブルスーツの方が経済的でしょ?とか。
まあこんな話がたくさん出て来る訳ですね。
この話にはいくつかの問題があるんですけど、一つずつ書いて見ますかね。
クリーニングするよりも買い替えた方が安い、と言うお話。
昔からこう言う話をする人は一定数いたんですけどね、確かに今は昔に比べてスーツも安くなってきました。
別に、クリーニングしなくて買い替えてもいいと思います。
買い換えるまで洗わないで着続けるんですか?とは思いますけどね。
その間、汚れていって、シミも付き、ニオイもして。
1年着続けて買い換える?
2年着続けて買い替える?
どちらにしろ書いてても気持ち悪くない?と思ってしまいます。
クリーニングってメンテナンスです。
次に買い換えるまでのメンテナンス。
いつ買い替えてもいいんですけど、流石に無理がある話だと思うんです。
で、これでいいと思える人って、自分が汚れている事に気づいてないんですよね。
気付いてても周りにバレてないと思ってる人。
しっかり周りにバレてますからね。
女性はよく見てますよ、あの人、スーツが汚れてるとかヨレヨレだとか、しわくちゃだとか。
ウォッシャブルスーツの方がいいでしょ、と言うお話もたまにききます。
ウォッシャブルスーツ、確かに便利そうですよね。
帰ってきたらさっとシャワーをかければきれいになる。
きれいに?なりますか???
いろんなことはひとまず置いといで、単純に汚れ落ちの観点から言うと、シャワーで落とせる汚れには限界があります。
ウォッシャブルスーツの素材は主にポリエステルだと思うんですが、その特性を考えて見ても限界がある。
汚れの80%は水で落ちるんだよ!と言う話をたまに聞きますけど、残る汚れが積み重なるんですよねえ。
そして、厄介になる。
つまり、落ちづらくなるんです。
頻繁に洗えることと、清潔なのは別の話です。
さらにもう一つ、疑問があるんです。
それは着心地の面。
スーツ屋さんに行くとウォッシャブルスーツが確かに売っています。
でも、よく見てください、ウォッシャブルスーツの価格帯、どのレベルで売っているのか?
良いスーツにはウォッシャブルはないんです。
スーツの良い悪いの中に、着心地があります。
ポリエステルは便利なんですけど、反面、着心地はウールには勝てない。
さらに高品質のウールの着心地はもっと良いものになります。
スーツの形をしてれば良い、と言う人なら構いませんけど、仕事で常にスーツを着ている人にとって、着心地はかなり重要だと思うんですよね。
洗うと言う視点でだけものを見てると大事なものが見えなくなってしまうと思うんですよ。
スーツ派洗うためにあるんじゃないですから。
まずは、着心地や強度。
それをなるべく維持するために、クリーニングがあります。
クリーニングがもったいない、めんどくさい、という理由で着心地を捨ててはだめですよ。
スーツメーカーもウォッシャブルではなくきちんとスーツの大事なところを伝えれば良いのに。
自宅で洗えるかはそんなに大事な話ではないと思います。
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