ちゃんと洗えば硬くはならないです。
衣替えをしていくと、必ずニット製品を洗うことが増えると思います。
しまう前に洗う、これとても大事。
なぜなら、ニット製品の多くはウールなので虫に食われやすいから。
虫はウールやシルクを好みます。
逆に好まないのは化学繊維。
ポリエステルやアクリルなどは虫食いの被害は出ません。
過去に、化学繊維の虫食いの被害が報告されていますが、物凄く汚れた状態で保管されていたらしいです。
虫食いの被害に遭いやすいのは素材だけではありません。
汚れがついていると虫に食われやすくなります。
みなさんも味のついた食べ物の方がいいでしょう?
虫も同じです。
しまう前にクリーニングに出す人もいれば、ご自分で洗濯する人もいると思うんです。
自分で洗濯する人の中に、ニットは柔軟剤を使わなければいけないと思っている人がいらっしゃるようなんですね。
柔軟剤を使わないと硬くなる、そう思っている人がいる。
これね、勘違いです。
柔軟剤を使わないと硬くなる、と言うのは洗濯で間違いをしているので硬くしちゃっているんですよ。
洗濯事故、と言うやつですね。
きちんと洗えてれば、水で洗うと逆に柔らかくなるんですよ。
僕らはコシが抜ける、と言いますけど。
普通に洗えてれば、柔軟剤を使わなくても硬くはなりません。
特にウールは顕著で、洗い方を間違えると硬くなります。
ここに柔軟剤を使うと、すべっとした感触になるので柔らかくなったと錯覚をするんですね。
また、洗剤を間違えてもウールの表面が硬くなったように感じることがあります。
ウールは中性洗剤で洗うんですが、アルカリの入った洗剤で洗ってしまうとダメなんです。
みんなね、柔軟剤を使いすぎるんだよなあって思います。
クリーニング屋さんはそんなに柔軟剤使いませんからね。
柔軟剤を使わなければいけないのは、何かおかしいからです。
洗い方がおかしいのか、洗剤の選び方がおかしいのか、そもそも服がおかしいのか。
何かがおかしいから、柔軟剤という化粧をしなければいけなくなる。
せっかく家で洗っても、洗濯を失敗してたらそう遠くないうちにその服は着たくなくなってしまいますよね。
今やニット製品は自分で洗うものになりつつありますが、家庭で洗う人が増えているとの同時に、洗濯の失敗も増えているんですよ。
気づく人は稀で、ほとんどが気づかないで着ている。
昔は当たり前のようにクリーニングに出していましたけど、洗剤が進化したとか洗濯機が進化したとか、そう思う人が増えて失敗も増えている。
進化したなら失敗はしないはずなんですけどね。
一体どこが進化したんでしょうか?
とクリーニング屋である僕は思うわけです。
みなさん、しまう前はクリーニングの方がいいですよ。
いや、ニット製品はクリーニングの方がいい。
そんなに頻繁に洗わなくてもいいものなんですから。
洗う時はクリーニングをお勧めします。
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