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朝一で修理に。

今、僕らクリーニング屋さんにはいくつかの不安があります。



ひとつは人材不足。

そして、どのくらいクリーニングが利用されるか?

最後に、機械の故障。



この三つ目がかなり厄介でしてね。

ニュースとかでもやっていますが、今いろんなものが手に入らなくなっています。

車も納車されない事態が出てるようですしね。

クリーニングの機械なんて、うちらしか使わないのでさらに部品や機械の入手が難しくなっています。

さらに、洗濯機メーカーがコインランドリーの機械の方に生産をシフトして行っているので、新しく機械を発注しても納期まで3ヶ月以上かかるとか。


みんな、機械が壊れないでくれよ!と祈りながら仕事をしていると思うんですよね。


そんな中、昨日の夜のこと。


僕がアイロンをかけている時に嫁さんが接客をしていたんですよね。

その間、水洗いの機械は洗っています。

接客が終わって、嫁さんが機械のところに戻ると、機械が止まっている、と。

洗い終わると自動で止まります。

洗い終わったんだな、と電源のところを見ると電源が入っていない。

おかしいな?と思って再度スイッチを入れ直してみてもうんともすんとも言わない。


イヤな空気が流れます。



もう一度電源落として、しばらく経ってから再度入れ直してもダメ。

ブレーカー落としてから入れ直してみてもダメ。


うん、とりあえず、動かないな、ということを確認して、器械屋さんに電話を。

その場でできることを指示してもらいながらいろいろ試してみましたが、ダメでした。


さて、困りました、水洗いの機械は毎日使います。

ワイシャツを洗ったり、水洗いをしなければならない汚れのひどいものなど洗わないといけない。

しかも今、クリーニング屋さんの繁忙期。

急ぐものではないけど、洗わないと次から次に入ってくるので仕事が滞るだけでなく、溜まっておく場所も無くなってしまいます。


機械の買い替えをしなければならないのか、修理で対応できるのか、そもそも部品が手に入るのか、いろんなことが頭をよぎります。


クリーニングって毎日の仕事ですからね、機械が壊れて使えないって死活問題です。


すると機械屋さんが電話で、明日朝イチで行きます、と。

6時でもいいですか?というんです。

うちは一向に構いませんが、機械屋さんがうちに6時にくるということは少なくとも5時前には出ないといけません。


機械屋さん、知ってるんですよ、機械が動かないとうちらが困るってことを。

だから、こんな早い時間から対応してくれるんです。



今朝、うちに来る前に一軒寄って対応してから来たとのこと。

そして、機械を見てくれて、なんとか直してくれました。

そして、また次に行くからとあっという間に帰って行きました。


助かりましたねえ。

機械屋さんには頭が上がりません。


昔はね、機械屋さんには無理をいう人たちって多かったんですよ。

早く来い!早く直せ!そんなふうに怒鳴りつけるひとたちっていたんです。

なんとなく世の中に職業の上下があってね、下請けとか取引先に何しても何言ってもいいと思ってた時代ってあったんですよ。

うちらクリーニング屋さんも似たような感じで怒鳴られたりしたことありますしね。


でも、今はいろんな業者の人たちが助けてくれてるって分かってるじゃないですか。

当たり前に、なんの不都合もなく過ごせているのは、そういう人たちの仕事のおかげだと分かっています。


機械屋さんもそうだし、うちらクリーニング屋もそう。

必要のない人なんていないし、何かあればお世話になる人たちなんですよね。


本当に助かりました。

でもね、機械屋さんたちも高齢化が進んでいて。

若い人は見かけないんですよ。

今後、どうなって行くのかなあ。

クリーニング屋さをも高齢化してるし、他の業種でも似たような状況だと思います。

安定的な生活が今後脅かされることがあるのかなあと思ったりもしますね。


どんな大きな企業でも、実際に細々した仕事をしてるのはいつも個人事業主ですからね。

そういう人たちがいなくならないようにしないといけないなあと思います。

クリーニング屋さんも後継者を育てられるようにならないとな。

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