おしゃれ着ってなに?
言葉って時代と共に変化していくと思うんです。
でも、古文とかでもないとその変化の違いになかなか気づきません。
洗濯屋としてね、最近特に気になっている言葉があります。
それは、おしゃれ着、という言葉。
これ、色々と微妙な表現になってしまっているなあと思うんですよ。
おしゃれ着というとみなさんどんなものを想像されますかね?
また、逆にどんなものが普段着だと思いますか?
ここの境目が人によってバラバラになってきたなあと感じるんです。
というのも、クリーニングや洗濯の相談を受けているときに、こちらは素材やデザインに合わせた洗い方をアドバイスします。
すると、こんなふうに言われるんです。
でも、普段着なんですよねえ。
また別の機会になると、Tシャツにシミがついて洗ったんだけど落ちなかった、と。
どんな洗い方をしましたか?と聞くと、おしゃれ義洗いの洗剤を使って手洗いをした、とか。
これね、どちらも少しおかしいんですよ。
そもそもおしゃれ着という表現は、昔は主にウール製品だったんですね。
普段着に使われるのが綿や麻、ポリエステル。
おしゃれ着とはウール製品が主だったんです。
だから、おしゃれ着用の洗剤は中性洗剤になります。
そして、通常使う洗剤はアルカリに強いため弱アルカリ洗剤を使う。
最初はおしゃれ着というひょうげんではなくうーるには、とかそういう括りで宣伝もされてきたと思うんですよね。
それが時代が変わり、おしゃれ着って自分がオシャレに着ているもので、自分が普段着ているものは普段着、という扱いになってしまってる。
そこに素材の特徴は関係ないわけですね。
すると、洗う時にずれが生じるわけですよ。
本来なら普通に洗剤を使って洗えるのに中性洗剤で手洗いしちゃうとか。
逆に、気を使わなければいけない素材なのに、弱アルカリの洗剤を使ってしまうとか。
これね、完全に言葉の変化なんですよね。
こういうの、結構多いんです。
元々はわかりやすい、イメージしやすいという目的で名前をつけてしまって、のちに理由がわからなくなっておかしくなってしまう。
著作権とか商標とか色々な問題が絡んでいるんだと思います。
元々知ってる人が変化した言葉を聞くのと、全然知識のない人がその言葉を聞くのでは全く違いますからね。
言葉を見直したほうがいいんじゃないかなぁって本気で思ってしまいますね。
なんとなく使っているけど、そもそもその言葉の意味はよく知らない、ってみなさんもありませんか?
意味を知ったら生活が変わります。
案外、みなさんが普段着と思っている服のほとんどはおしゃれ着かも知れません。
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