靴下屋さんのつぶやき。
タビオという靴下屋さんのTwitterが流れてきました。
内容はニット製品の洗濯について。
毛玉ができるから裏返して洗うといいよ!というお話でした。
そして、参考になるサイトがあるからね、とリンクが貼られていて。
その先のリンク、とある宅配クリーニングのサイトだったんですけどね、まあね、適当なこと書いててびっくりしたわけですよ。
1番驚いたのが、カシミヤは長期保管で毛玉が出来ることがある、と。
あのね?毛玉ってどうやってできるか?知ってるかい?
保管して毛玉なんて出来るはずないだろう?
一体どんな仕組みで毛玉ができると思っているんだろうか。
本当に不思議。
靴下屋さんのツイートも少し荒くて。
ニットでひとくくりにして話してはダメなんですね。
なぜなら、素材で扱いが変わるから。
ウールとポリエステルでは扱いが変わるし、そもそも毛玉の元はどんな繊維でもできているし。
何故毛玉になるのか?というと繊維が強いから残っているだけなんですよ。
素材が強い、ポリエステル素材に多いです。
フリース、毛玉になりません?
あれは繊維が強いから落ちないで残るんです。
カシミヤなども毛玉は出来ますが落ちてしまうので、余程粗く撚ったふとい繊維とかだと毛玉として残ることがあります。
柔らかい繊維なので普通は落ちちゃう。
靴下屋さん、知らなかったのかなあ。
そしてこうも言うわけですね。
洗濯は擦って洗うのでそれが原因で毛玉ができる、と。
だからなるべく擦らないように洗ってください、と。
これも半分は正解で、素材によって違うんですよ。
でね?この話の何が問題か?というと、ウールの場合はそもそもが擦ってはいけないんです。
洗う時に揉んでしまうとウールは縮むので揉んじゃいけない。
だから、ウールを洗って毛玉になることは基本あり得ないわけですよ。
僕らの仲間に洗濯王子がいるんですね。
その彼がTwitterで洗濯の話を呟くんです、たまに。
そこに付くいいねよりも、タビオさんの毛玉の間違ったツイートの方がいいねの数が圧倒的に多いんですよね。
みんな、洗濯の情報もクリーニング屋である僕らよりも製造元の方を信じてしまうんだよなあ。
だとしたら、です。
もっと正確な情報を出してもらわないと困ります。
靴下メーカーなのでそもそも繊維などに詳しいとは思いますが、こと洗うことに関してはクリーニング屋の方が正しい。
なので、せめて情報発信をする時にはクリーニング屋さんに確認を取ってからにしてもらえないかなあ、と思います。
それもちゃんとしたクリーニング屋さんのね。
間違った情報をリンクで載せられたら困るし。
カシミヤは保管で毛玉出来るわけないし。
こういう間違った情報、どこから持ってくるんだろうなあ。
クリーニング屋のホームページ、誰が作ったんだろう?
本当にクリーニング師が絡んだのかなあ?
いやあ、この話ししたうちの仲間、みんな大笑いしてだけどな。
普通のクリーニング屋なら絶対こんな話をしない。
本当に困ったもんですねえ。
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