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アパレルはあまりにも知らなさ過ぎです。

最近の服は色落ちや縮みの話を注意喚起でつけ過ぎていると思うんですよね。

テストもしていない服になぜそんな表示をつけているのか?



怖いからですよね、クレームが。



万が一色落ちしたらクレームになるから事前に書いておこう。

万が一縮んだらクレームになるからひと言書いておこう。



皆さんもそれを見て納得してしまってるんですね。

書いているから仕方ない、と。


で、タチが悪いのは、作っているアパレルも縮んだり色落ちするのは仕方ない、と思っている。

完璧な商品はないから、色落ちや縮みが起きるのは仕方ない、ある意味当たり前だと思っている節があるわけです。



本当にね、はっきりと書いちゃいますけど、不勉強すぎるんですよね、アパレルが。

自分たちで服を作っておきながら、素材のことを知らない、作りのことを知らない、それによって起きる問題点の区別もついてない。


知らない事を反省しないで、多少の不具合が出るのは当たり前だと嘯き、それを消費者も受け入れてしまって、ともすれば消費をしないと回らないからと訳のわからない話をしたりするわけです。



色落ちしない服はない?


いや、あるよ。




縮まない服はない?



いや、あるよ。



化学繊維ならできるだろうけどそうなると着心地が。



いや、化繊じゃなくても出来るよ。



なんでクリーニング屋の僕がこんな話をしなきゃいけないんだか。

だって、こう言う問題はアパレルの方が強く問題視してて、事故事例を集めたりそれの対策を長年かけてしてきているわけですよ。

素材の特性による劣化は避けられないにしても、製造上の問題の縮みや色落ちは防げるわけですね。



なぜ色落ちするのか?

染料が過剰に乗ってるからだろ?

余った染料を落としてないからだろ?

色止めをしてないからだろ?


そう言う商品が全部ではないけどある。

洗おうと水につけたら色が滲み出てくるとか、普通に考えてありえない。

これを商品の特性として売る方が問題なのに、問題の本質を理解してないから学ぶ姿勢もない。


なぜ縮むのか?

素材の特性による縮み、ウールのフェルト化は扱う方の問題だけど、例えば地のし、湯のしをしていなくて生地の歪みが取り切れていなかったり。

縫製で無理なテンションをかけて縫ったために洗った時に歪みが取れて縮んだり。

みんな気づかないだけで縮んでる服はたくさん存在してる。

洗って縫い糸を見てみると1発、縮んでいる服は糸がつれているから。


これ、れっきとした不良品です。



これらの不良品は実は製造時に注意することで防げるわけです。

僕らがいうおかしな服を作るな、というのはこう言った製造時に防げるような不良品をさも正規品のようにして売っていることに怒るわけで、通常仕様の劣化とかに文句を言うわけではないんですよ。


とにかく自分たちで作ったり売ったりしている服の末路をアパレルは知らなさ過ぎる。

その服を洗った時にどんな風になるのか?着ているとどんな風になるのか?知らなさ過ぎる。

無知なんです。


知らない事を認めないから、劣化は当たり前だ、完全な商品はない、などおかしな話をして自分たちを正当化する。


そんな業界が、SDGsだのサスティナブルだの話してるんだから、鼻で笑っちゃいます。


こんな事やってるから、ファストファッションに取って代わられるんですよ。

今流行りのSHEINにやられるわけですよ。


もう少し勉強しなくちゃダメ。

少なくとも、多くのアパレルに勤めている人たちは、一から学ぶ必要があると思います。

あまりにも知らなさ過ぎです。

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