黄色いシルク。
子どもの頃に母方のおばあさんが蚕から糸を紡ぐ仕事をしていて、田舎に帰ると仕事をしているのをよく見ていたんです。
また、おばあさんちのお隣さんは養蚕をしていたので、蚕そのものもよく見てて。
触ると気持ちいいんよ、蚕。
で、小学生の頃に蚕を分けてもらって家で育てたこともあります。
桑の葉をとにかくムシャムシャ食べましてね。
でもおとなしいから箱に入れておくとそこでずっとムシャムシャ食べてる。
どこかに移動したりはしないんですよ。
で、成虫になろうとするときに糸を吐き出してまゆを作るわけですね。
箱に十字になるように小部屋をいくつも作って。
すると小部屋の中に1匹ずつ入って繭を作るわけです。
繭ってね、ものすごく綺麗な白なんです。
しかも光沢がある。
シルクって綺麗だなあって本当に思うんですよね。
ウエディングドレスの光沢のある白さ、あんな感じなんですよ、まゆの段階から。
シルクって白い、ずーっとそう思ってました。
先日、とある人からメッセージが。
シルクって黄色とかあるみたいですよ、と。
いやいや、それはないでしょう?とすぐさま返信したんですよね。
シルクは白いんだぞ?繭の白さを見てるんだぞ?と僕は自信満々なわけです。
でも、相手も、いや黄色いみたいですよ?と、言います。
染めてない、色の付いたシルクって確かにあるんです。
過去に研究で蚕の段階で染料に受けると色のついた糸を吐き出す、そんな研究もあって。
また、自然の蚕の繭は少し黄緑がかっていると聞いたこともあります。
でも、黄色はない。
まさかなあ、と思って調べたんですよね。
したら、黄色いシルク、あるんですよ。
僕が知らなかっただけなんですね。
よくよく調べてみるとこういう事らしいんですね。
そもそもシルクの色が付いているのは遺伝子が影響をしている、と。
で、白い糸を吐く蚕はずっと白しか吐かない。
黄色い糸を吐く蚕は黄色しか吐かない。
で、日本ではいつのまにか白い糸を吐く蚕を養蚕として育てるようになり、白いシルクが標準になっていった、というんですよ。
僕が子供の頃に見た繭ですよね。
一応繊維の勉強はしてるんですけどね、まだまだ甘いって事ですよねえ。
これね、日本は白だけど海外は色のついたシルクが普通にあるわけですよ。
そして、世はグローバルな時代で、服は日本製よりも海外の製品の方が多い時代。
扱う可能性はあるわけですよね。
知らなきゃ危ないかもしれないし。
知らないことが沢山あるなあ、調子に乗っちゃいけないなあ、と反省しました。
すぐさま友達のクリーニング屋さんに情報を共有。
自分1人で抱える話じゃないですからね。
みんなで良くなっていこうってやつです。
でも、しばらくはこの話をネタにするかなあ。
クリーニング屋さんの友達に会うたびに、シルクっていろんな色あるの知ってる?とか話しちゃいそう。(笑)
やばい、楽しくなってきちゃった。(笑)
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