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洗うと出てくるトラブル5選。

アパレルのクレームの論文にも上がっていますが、服の異常が見つかる時というのは洗った時が圧倒的に多いんですよね。



家庭で洗濯をしたり、クリーニングをした時に服のおかしなところが表面化するわけです。

そして、案外一般の人は不具合に気づいていなかったりするんですよね。

僕らクリーニング屋はわかるんです。

それは、おかしいということがわかってるから。


例えば、縮みとはどういう事か?を理解しているので、おかしい、と気づくわけです。


縮んでいたら誰でもわかるだろう、と思うかもしれませんが着ないで縮みを見抜く人は案外少ないんですよ。

こういう時に縮んでる、というのがあるんですよね。


洗って起こる問題を5つに分けてみました。



一つ目は、縮み。


二つ目は、型崩れ。


三つ目は、風合い変化。


四つ目は、色泣き・色移り


五つ目は、機能不全。



洗って起きる問題はおおよそこの五つに分けられます。

縮みはそのまんま、服が縮む事。

生地が縮むこともあるし、縫い糸が縮むこともあります。

着ればすぐ分かりますが、着なくてもおおよそわかるんです。

繊維によって縮み率が違うので、必ずどこかがつれてます。

つれるということは、縮んでいる証拠。

生地が縮んでいるかもしれないし、縫い糸が縮んでいるかもしれません。



型崩れは家庭で洗った時に多いです。

なぜか?というと、水で洗うから。

水で洗うと生地のコシが抜けやすいんですよ。

コシが抜けるということは、形を保てなくなる、という事。

なんとなくヨレっとしてる、という原因の多くはこれですね。

でも、家庭で洗おうとすると水洗いしか選択肢はないので家庭洗濯の限界とも言えます。



風合い変化はズバリ触り心地です。

洗い方で変化をすることもあるし、どんな洗い方をしてもダメな時もある。

つまり、服に問題があることもあるわけです。

触って硬くなったとか、皆さん一度は体験しているはずですよ。


色泣きや色移りも多くの人が経験されていると思います。

洗濯機はボタンを押すと中は見えないのでわからないですが、水に濡れただけで生地から色が溶け出しているケースはとても多くあります。

濡れたまま放置をしててもうつることがあります。



機能不全。

これはですねえ、服本来が持っているはずの機能が失われる事なんですよね。

たとえば、撥水機能が落ちるとか。

形態安定性が落ちるとか。

服に欠陥があって洗ったらダメになるケースもあるし洗い方でなってしまうケースもあります。

よく皆さん言いません?この服安物だからすぐ暖かく無くなる、とか。

安物かどうかでそんなことは決まりません。



こんな具合に洗ったら表面化するトラブルはあるんですが、皆さん気づいてないんですよね。

いや、気づいてるんだけど、まさか服が悪いとは思ってないし、洗濯の仕方が間違ってたとも思わないんでしょうね。


服を正しく扱うとこういうトラブルは減ります。

ともすれば、服に問題があっても、トラブルなく洗えたりします。

クリーニング屋さんがそれですね、知識と経験でトラブルを防いじゃってる。


ちゃんと洗えているか?皆さん分かりますか?

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