服の廃棄問題。
古着のマーケットが盛況のようです。
各地に古着屋さんができ、新しい服よりも古着の方が好き、という人も現れるくらい。
週末、大混雑するような古着屋さんもあると聞いています。
SDGsやサスティナブルという言葉が広まってから3年ほど経ちますが、それも影響しているんでしょうね。
しかし、服の廃棄問題はかなり深刻で。
世界レベルでどうにかしないと、と話題に上がるくらいになっています。
お正月休みに滋賀の友達のところに行ってきました。
そこで衝撃的な話を聞いてきまして。
これ、解決しないんじゃない?と軽く絶望するくらいのお話です。
友達、クリーニング屋さんなんですよね。
で、テナントとして入っているショッピングモールのイベントで古着の回収をしているんです。
数年前からやっていて、毎回ものすごい数の古着が集まると聞いています。
今回、四日間古着を回収したんだそうです。
どのくらい出たと思いますか?
4日で、50トン。
50トンも古着が集まったらしいんですよね。
古着と言っても中には新品の服もあるわけで、さらに驚いたのがブランドもののタグのついた新品の服まで入っていた、と。
これ要らないの?って思ったようです。
集まった古着は一部は再利用されますが廃棄もされます。
これね、恐ろしいことに、今回だけの話ではないんですよね。
数年前からやってて、毎回10トン以上の古着が集まってたわけです。
それが今回いよいよ50トンになってしまった、と。
そして、年末年始もお店で集めてたと言いますが、年末年始だけで1トンも集まったらしいです。
これ、どうします?
古着回収と言って目の前から消えてくれたらそれどいいわけではないと思うんですよね。
また、再利用、と言ってもそんなたくさんの服を再利用できるわけもないんですよね。
再利用だって限界がある、だって服はどんどん作られているわけだから。
新しい服の生産をやめて、古着を再利用、再生するというのならわかるんです。
新しい服を作って、古着も再利用して、なんて無理でしょう?
これ、雪だるま式に服がゴミとなっていくのが目に見えているじゃないですか。
すっごい大問題です、これは。
SDGsやサスティナブル、作る話と再利用の話しか出ないんですよね。
ゴミからあたらしくつくりました!とか再生させます!とかアップサイクルさせます!とか。
でも、本当に大事なのはリサイクルするまでの期間を長くすることじゃないでしょうか?
作ったらすぐ廃棄やリサイクルのことを考えるのではなく、まずはその製品をとに長く利用をする。
その後に再生や再利用が来るものだと思います。
なぜ作ったそばから再生、再利用の話になっていくのか。
大事なのはその商品の寿命を全うさせることだと思うわけです。
そうしたら、こんなに大量の廃棄は出ないでしょう?
これ、考えるのはメーカーだけでなく、消費者なんですよね。
消費のサイクルを考える時が来ているんだと思います。
それは、ミニマリストになるという話でもありません。
物を使い切る、という考え方ですね。
必要最低限ではないんです。
最近、とあるメーカーも修理の対応を強化させている、と聞きました。
少しずつ、変化は起きていると思います。
あとは僕らがどうするか?どう考えるか?です。
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