100年持つ服を作るとしたら?
三陽商会が100年コートの新しいのを発表したようです。
100年コート、名前がいいですね。
親から子へ、子から孫へ、と紡がれるコート。
それだけ作り込まれていると言うことなんでしょう。
もし、実際に服を100年持たせようとするなら、どんな服なら100年持つのか?
少し考えてみました。
まず、最近流行りの接着剤を使用したものは到底持ちませんね。
接着が劣化して剥がれてしまいます。
なので、全部縫われていることが必須かな、と。
そして、修理ができることも必須。
修理ができるって事は、例えばボタンやファスナーなどが必ず手に入る状態にしてあるとか、服の余白がきちんと取られているとか。
そう言うのが大事になってきます。
最近の服はコストダウンで、縫い代がギリギリで取られているので余白があまりありません。
すると、修理をする時にそこから生地を取ったり出来なくなる。
また、余白の少ない服は引っ張り強度も弱くなるので裂けやすくなります。
そして100年切るなら、やはり着心地も大事。
すると、変化が少ないからと化学繊維を使うのはあまり好ましくないかなあ。
加工で誤魔化すようなのもダメです。
そして、最後、これがとても大事なのが、洗える事。
洗っておかしくなるようなものはダメです。
だから、製品を作ってから洗浄テストをして、修正を加えて、販売するくらいでないとダメ。
そしてそして、クリーニング屋さんを選ぶ事。
そしてそしてそして、一着を着続けない事。
いくら100年持つ服でも一着を着続けちゃダメです。
服は数着持って着回すのが一番長持ちしますからね。
服だけでは100年持たせられないだろうなあ。
作る人、着る人、洗う人、みんなの協力で100年持つ服は出来るのかもしれないな。
いい服だけではダメですね。
全てが揃って服は100年持つ、と思います。
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