素材だけでは語れないもの。
服って千差万別なんですよね。
この千差万別ってのが中々通じないことがあってどうすればいいんだろう?と思うことがたまにあります。
お問合せをもらうんですよね。
ここ暖かいので、冬物をクリーニングしたい人や春物をプレスだけしたい人とか。
お持ちになって品物を見せていただければ確実な話が出来るんですが、電話でのお問い合わせだとはっきりとした物言いができないことの方が多くなってしまうんです。
例えば、コートなんですけどいつまでに仕上がりますか?と言われても素材やデザインによって変わります。
また、素材やデザインを教えてもらっても、確実な話はできません。
なぜなら、同じ素材が使われていても糸の太さ、撚りの強さ織の細かさで風合いが全然違うから。
綿と言ってもそこにはものすごい数の綿があって、それだけだと確実な話はできないんですよね。
素材やデザインを教えて貰えばある程度予測はつきます。
でもあくまでも予測で確実ではないです。
確実にするなら現物を見せてもらうしかない。
でも、ここを説明しても中々伝わらないんですよ。
特にファッション好きな方には通じづらい。
これはメンテナンスの面から服を考えたことがないからだと思うんですよね。
ファッションとしての素材感や作りって、メンテナンスの側からしたら結構大変で。
それを洗ったりプレスしたりするときに影響が出ないわけないんですよ。
それを最小限に抑えつつ綺麗にしていくって考えているよりも複雑なんです。
僕らも簡単に答えたいですよ、でも責任が生じる立場で安易に答えて、いざ取り掛かったら時間がかかりました、お金とたくさんかかりました、と事前の打ち合わせと大きく違ったらどう仕分けないと思うわけで。
だから最後は、品物を拝見させてください、とのるわけですね。
見せてもらったからと言って、断ってもらっても別に良くて。
そこは気にせず持ち込んで相談してもらいたいって事なんですよね。
お客さんだって、選ぶ権利があるじゃないですか。
選ぶために僕らと相談をしてほしい、ってだけなんです。
確実な話が聞きたい時は品物を見せた方がいいと思います。
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