悪い状態をしらない???
これは職業病とも言えるかもしれません。
人が着ている服を見ていて、洗い方がわかるんですよね。
気にしなければいいのに、気になっちゃうから見てしまう。
悪い癖だなあと思うんです。
水で洗うと水で洗った痕跡が残ります。
ドライクリーニングも同じ様にドライクリーニングした痕跡が残る。
だから、この人これを水で洗ってしまったのか、と思ったり、クリーニングではなく自分で洗濯機で洗ったな、とかわかるので残念な気持ちになったりするんですよ。
でも、着ている本人はそれに気づいてないわけですよね。
明らかにおかしな状態の服をおしゃれに着ている。
組み合わせはおしゃれなんです、でも、状態がおかしい。
もしかすると、おかしくなっているのに気づいてないのかも?と思うわけですね。
ただこれも心当たりがあって。
とある企業さんに行った時に、きているブラウスが明らかに洗濯事故を起こしているのに、着ているのを見て唖然としたことがあります。
本人は全く気づいてない。
でも、僕らはあれはやっちまったなあ、ってのが分かる。
女性でしたからそこに触れる事はできず、モヤモヤしたのを覚えています。
クリーニングした方がいいですよ、とかよく言っていますが、こういう光景を見ていると綺麗という事もすでにわからなくなっているのではないかとさえ思えてくるんですよ。
洗濯機で洗ったから綺麗だろう、とか。
洗ったらこんなもんだろう、とか。
それ、おかしな状態だという事を誰にも教えてもらえなかったんじゃないかと思うんですよね。
僕はクリーニング屋の子どもですから、当たり前の様に綺麗な状態で着ていましたが、かと言って僕が子供の頃は他の子たちもそこまで変な服装はしていませんでした。
学校で教えるでもないし、となると家庭で伝えきれていないんじゃないのかな、と思ったりします。
みんな、いいものを欲しがりますけど悪いものがどういうものか?知らなければ良いものもわかりませんよね。
最高級のもの以外、受け入れられなくなってしまう。
悪くなければ普通で良いよ、というのが通じなくなってしまうんじゃないのかな、と思うんですよ。
服の悪い状態を知らないで育ってしまってるという事なら、悪い状態を教えなければいけないのかもしれない。
これはおかしいですよ、って。
もしかしたら子どもだけでなく、親の世代にも伝える必要があるのかもしれないなあ。
まだまだ伝えなきゃいけない事は多そうな気がしてきました。
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