羽毛布団から羽毛が出るのは?
洗濯やクリーニングについてあれこれいろんな人がいますよねえ。
最近はコインランドリーにお勤めの方が情報発信をしていたりしますがこれもまたピントがずれていたりする。
ため息しか出てこない。
適当な情報を流すことはよくないです。
その結果、消費者が持つ服に対するイメージが変化したり洗濯のイメージ、クリーニングのイメージが出来上がってしまうので変な話は流さないで欲しいんですよね。
羽毛布団についてとあるコインランドリーの方が情報発信ししていました。
コインランドリーで羽毛布団を洗うときに気をつけること、として発信をしています。
前提情報として羽毛はドライクリーニングをしてはいけない、と。
羽毛の油が取られてしまうので、と言っていますがこれは間違いですね。
羽毛は別にドライクリーニングも出来ます。
ドライクリーニングにおいては、この油が取られると言うのがいろんなところで話をされますが、大抵が思い込みで話されているので困ります。
ドライクリーニングをしたことある人だけがその話に触れてほしいなあと思いますね。
で、コインランドリーで羽毛布団を洗うのに気になるのは破れなんだそうで。
あーそれはあるだろうなあと思うんですね。
と言うのも、羽毛布団を長く使っていると表の生地が擦れて薄ぎれになってしまっているケースはよくあって、洗いの時の力に耐えられなくて破れてしまうことがあります。
要は使いすぎって話なんですけどね。
で、そのコインランドリーの人が言うには、カバーを開けた時に羽毛が出ていたらどこかが破れていたサインだと言うんですよね。
それはおかしい。
破れていたら羽毛が出るなんてレベではなくそこら辺に飛んでます。
破れた羽毛って軽いから少し動かすだけで舞ってしまうんですね。
そもそも充填する時ですら大きなパイプから生地の中に流し込むようなやり方をするんですから。
破れていたら羽毛があったらなんてレベルではありません。
では布団カバーの中に羽毛がある状態とはどう言う意味なのか?というと縫い目とかから羽毛が取り出すんですよね。
で、これ本来おかしいんです。
羽毛って針の穴くらいの小さな穴があれば出てきてしまいます。
そのため、ダウンをパックする方法や生地の目を細かくして羽毛が通り抜けないような加工がされているものなんです。
でないと使用中に羽毛が出てきてしまうから。
で、これらの加工って大変でコストがかかるんですよね。
そこで工夫をして、縫い目や生地の裏に羽毛が飛び出さないように接着フィルムを貼っていたりするんですよ。
ドライクリーニングができないと言う羽毛布団はこういうかこうがされていた。します。
つまり、羽毛が問題ではなく、布団に加工されたものがドライクリーニングには向いていない、と。
で、この接着があまりよろしくなくて経時劣化をするんですよね。
時間の経過とともに劣化をする、すると剥がれてきて隙間ができたりするんですよ。
そこから羽毛が出やすくなるわけです。
質の良くないものだと水洗いをしただけでも劣化を起こすこともあります。
洗ったら羽毛が出やすくなった、と言う経験、ありませんか?
あれは作りの問題。
洗濯やクリーニングの話をしようとすると、服の構造を理解していないと洗えないことがよくあります。
安全に洗うために服の構造を知り、何をしちゃいけないのか?を知ることはとても大事なんです。
羽毛は確かに破れることもよくある商品ですがそれ以前に羽毛が出てしまう事もよくあるので、その違いは知っておいて損はないかなあと思います。
洗ってからわかる本当のダウンの品質ってやつですしね。
いい服は洗えるんですよ、ちゃんと。
洗っておかしくなるのは服に問題のあるケースが多いです。
コインランドリーの方なので、コインランドリーでよく起こるトラブルとして認識しているんでしょうね。
僕らクリーニング屋も仕事を通してしか服を見ないくせがありますが、服の本来の活躍の場は着ている最中です。
そこから洗ったり、保管したりといろんなところで問題は出るので全体的に服のことを見れるようになると違った説明もできるんじゃないかな?と思います。
服を洗うと言うのは本当に奥が深いですよ。
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