汚れの割合。
クリーニング屋になりたての頃、いろんなところの勉強会に参加していました。
今から25年ほど前ですかねえ。
勉強会に参加するといろんな人と知り合いになります。
僕のようにクリーニング学校でクリーニングを学んでいる人は実はそんなに多くなくて、実家や会社で仕事をしながら覚えて行く人は圧倒的に多いんです。
すると、いった先の勉強会でいろんな話をするんですね。
クリーニングを一年学校に通って学んだ僕らからすると、これは普通の話では?と思うような事も、仕事をしながら講座に参加したり勉強会に参加したりして学んでいる彼らからすると新鮮に映るようでいろんな話をした記憶があります。
中には、これってどう思う?というような話も。
昔、こんな話をしたことがあるんですよ。
汚れって、水で落ちる汚れと油で落ちる汚れ、比率ってどのくらいだと思う?
これ、明確な答えは聞いた事ないんですよね。
クリーニングの教科書にも載っていたことはありません。
汚れには水に溶けやすい汚れと、油に溶けやすいよごれと、そもそも油にも水にも溶けにくい汚れというのがあります。
水溶性、油溶性、不溶性、と僕らは呼んでいます。
で、クリーニングや洗濯の考え方は、汚れが何に溶けるか?という事を考えるんですね。
一般の方は、ソースの汚れとか醤油の汚れとか具体的に何の汚れか?を気にしますが、僕らはなんの汚れか?というよりもどの系統の汚れなのか?を気にします。
そして、その汚れの落ちやすいものを選ぶんです。
なので、どの汚れが多いのか?というのは洗い方を選ぶ際にとても大事な事なので、みんな気にするというわけです。
当時、この質問をされたときに僕の答えは、これでした。
水溶性7割、油溶性3割かな。
水溶性が8割の可能性もあるかも。
すると、その時話していた友達も、大体体感は同じだったようで、やっぱりそうだよね、という話で落ち着いたんです。
もし、今同じ話をしたとしたら。
今なら違う答えを出すと思うんですよね。
今ならこう答えていると思います。
五分五分、かな。
多くても水溶性は6割くらい。
さて、なぜこんなふうに変わったのか?
汚れの質が変化していると感じているんですよね。
昔に比べて、油の汚れを感じるんです。
昔はいかに汗などの水に溶けやすい汚れを落とすか?を考えていましたけど、今は少し違って、まず油をきちんと落として次に水に溶けやすい汚れを落とす、と考えています。
世の中に油の汚れが多くなっている、のかは正直わかりません。
でも、可能性の一つとして、洗濯をしていて油の汚れが落とせていなくて、油の汚れが蓄積しているのではないか?と言う風には考えています。
先ほどの割合は、付着している汚れの割合です。
で、これを家庭で洗濯した時にどのくらい落ちるのか?と考えとる、油汚れはほぼ落ちないと思うんですよね。
そして、油にも溶けやすい、水にも溶けやすいという汚れも微妙に落ちなくて蓄積していると思うんですよ。
なぜそう考えるのか?といえば、簡単です、今巷で言われている洗濯のやり方では落ちないから。
何の汚れが落ちないか?やり方を見ていればわかります。
で、その時に落ちなかった汚れが蓄積して行くんですね。
それが油の汚れになるんではないかな、と。
ただ、自分の着ている服も、油の汚れがうっすらついているなあと感じているので他にも要因はありそうですけどね。
服を洗うと言うことは、その時代背景も大きく影響をしてきます。
流行りの服も影響するし、その時の環境も影響する。
いろんな事を加味しながら、考えていかないとキレイにはできません。
そう言う意味では、洗濯やクリーニングはアップデートさせなければいけないよなあって思います。
今出ている洗濯のやり方、今にあっているのかな?
どこかで見たような話ばかりで今にあっているようには思えないんだけどなあ。
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