1月から能登半島へ災害支援に行っています。
僕らはクリーニング屋なので、洗濯の支援をするためです。
被災地に行くと東京ではわからないことにたくさん出会います。
報道もされていますが、報道では見えない部分や、報道だからこそ映しているものなどあるんですよね。
一年通っていて感じたのは、ものすごい勢いでいろんなものが直っていく、と言うこと。
初期の頃、道路がほぼ落ちてない状況の道がたくさんありました。
側道を強引に作り車を通していましたが、割れている地面、落ちている地面を見て、これどうやって直すんだ?と毎回思ったものです。
それが翌週来た時にはキレイな道路に直っていて、それに気づかないくらいスムーズに走れたりするんです。
たくさんの工事関係者の方々のおかげだと思います。
人の心の動きも常に動いていたように感じます。
前向きに頑張っていますが、不意に落ち込んだり。
不安になったり。
もちろんその過程で誰かを恨んだりもしています。
みんなが頑張っているんですが、行き届かない事実もあったりするんですね。
よく、一年も経ってるのに全然復興してない、と言う人がいます。
県外の人はイメージで話してるだけですが、県内の人が話しているのをそのまま放置されている、と捉えてしまう人たちがいます。
しかし、僕らが見た感じでは少し違うかなあと思うんです。
被災地の人が放置されている、と感じてしまうのは今回の災害対応が、要望が挙げられてから動くからです。
これが欲しい、あれが欲しい、と現地からの要望を受けて対策を取るんです。
初期の頃はプッシュ型で要望が来る前に事前に対策をしていました。
しかし、やはり基本は要望が先なんですね。
で、ここでズレが出るんです。
要望を出してくれ、と言われても、何をしてもらえるのか?がわからないから出しようがないんですね。
災害救助法でこう言うことをしてもらえる、と決まっていても、避難所ではしてもらえることすら知らない。
だから要望は出ないんです。
また、自治体の職員も同じ被災者で、震災発生からずっと働き詰めで疲れ切っています。
気を配りながら現地の情報収集を、と言うのは難しいんだなあと思います。
その結果、避難所などでは役所の人は見にも来ないとか、要望を出しても何もしてもらえないとか、そんな話聞いたことない、と言うことになってしまうんですね。
こんな事もありました。
石川県が避難所でやっている洗濯支援を知らないで、僕らに洗濯をしてくれ、と言う依頼が来たことがあります。
そこの避難所には洗濯支援が入っているはずだけど?と思って確認したら、あることすら知らなかった、と。
何ヶ月もそこで生活をしていても、知らない事があるんです。
不便ながら、みなさん我慢して生活をしているんですよね。
いろんな情報が出てきます。
被災者の生の声だ!と言う人もいます。
自治体から公式に発表されているものだ!と言う人もいます。
どちらも本物、どちらも嘘ではない。
でも、なぜか噛み合わない、すれ違っているのには理由があるんです。
混乱しているから起きてしまうんですね。
能登半島は元々が人の少ない地域でしたがこれだけ混乱をしています。
もしこれが都会で起きたら。
人口の多い都市で起きてしまったら、もっと混乱するでしょうね。
情報の伝達、これは今後の災害対応で大事かもしれません。
数年後に今回の災害を見直して、また新たな対応策を考えていくと思いますが、法律やルールは条件が変わると足枷になる事がある。
臨機応変な対応をとるには、民間の力も今は必要なんだよなあと思いました。
僕らの洗濯支援も生活の現場から被災した衣類へとシフトして行ってます。
そしてこれからまた今度は生活に戻り始めます。
現地にクリーニング屋がほぼないからです。
実際は少しだけあるんですが、それをいかに知ってもらい利用してもらうか。
今後はそこが焦点になるだろうなあ。
来年も能登に通いますよ。
心配なのは雪だけ。
大雪だけは勘弁して欲しい。
一伸ドライクリーニング店
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