ウールのTシャツ。
クリーニングの仕事をしているんですが、一応プロなんですけど、お客さんから教えられることってあるんですよね。
もちろん、具体的な技術や知識は僕らの方が知っているんですが、ふとした時に気付かされることってあります。
そういう時に素直に耳を傾けられるのもプロだと思っているので、素直に聞くんですが、今回はすごい理にかなっているな!というお話を聞いて、納得したんですよね。
お客さんが、オフィスのカジュアル化から服装について色々と考えてたようなんですよね。
最初、Tシャツを着ようとしてたんです。
洗濯ではシワが目立つし、色褪せも起きるので、クリーニングに出されてて。
今年は何枚で仕事を回そうか?と考えていた時に、ふと思いついたらしいんですね。
ウールのTシャツはどうだろう?と。
ウールのTシャツ、薄いニットです。
で、実際に着用した感想は、とにかく着やすい、と。
サラッとしているし、匂いもしないし、シワもつかないし。
いい事づくめだ、とおっしゃいます。
その話を聞いて、あーなるほど、と僕も思ったんですよね。
ウールのTシャツ、いいと思う。
綿の特性だと汗を吸収しやすいけど、その際にシワが出てきます。
そして、一度着ると洗わないといけない。
肌触りはいいけど、濡れた時の感触はちょっと問題ありますよね。
で、ウールですよ。
ウールって何がすごいかというと、汗を吸うと発散しようと表面が毛羽立つんです。
ヒートシンクのように繊維の表面が立って、放湿しはじめます。
そして、この時にシワも取れていくんです。
動物性の繊維なので、植物系の綿や麻と違い折れないからシワがつきにくいし。
1日着用した後にハンガーにかけて干しておけばシワも取れるし匂いも取れてしまう。
かなりいい感じなんですよ。
ただ、いくつか問題もあって、それさえ気をつけていれば割といいんじゃないか?と今回お話を聞いて思ったんですよね。
気になる問題というのは、びっしょり濡れている時に動いて擦れると縮んでしまう事。
ウール特有の現象でフェルト化というんですが、これが起きてしまう。
なので、ものすごく汗をかく環境にいる人は向いてないと思いますが、エアコンが効いていて、汗はかくけどびっしょり濡れるわけではないというのなら快適な素材だと思います。
あともう一つネックがあるとするなら、多分購入価格は高めです。
ウールをTシャツのレベルで細くしようとすると値段が高くなるんです。
しかし、その分、着心地は良くなるので金額に見合った品質だと思います。
夏にウールって盲点だったんですけど、思い返せば昔はサマーウールのニットってかなりクリーニングに出てたんですよね。
考えてみたらそれと同じか、と。
ひとつ勉強になりましたね。
実際の着用の感想も聞けて、またひとつクリーニング屋として賢くなった気がします。
これだからお客さんから聞くお話はとても大事。
いいクリーニング屋さんになるために、話を聞くのは大事です。
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