ファッション・アクセサリ

臭の原因はスーツの着数にあり。

匂い対策の話でもう一つ思い出しました。

男性だけ匂いがする、という原因、思い当たることがもう一つあります。


男性、スーツの着数が圧倒的に減ってるんですよね。

これ、かなり問題だと思っています。



いま、若い人だけでなく40代、ともすれば50代の人でもスーツを持っている着数が5着未満の方がいらっしゃるんじゃないでしょうか?

5着なんてとんでもない、おそらく2着が普通で3着持っていたら持っている方ではないかと思うんですよね。


しかも、春夏用とか秋冬用とかはなく、1年通して同じスーツでそのくらいの着数で着まわしている人が多いと思うんです。 



今はリモートも増え、1週間で毎日出社しなければいけない人もあまり多くないと思いますから昔の着数を持ち出すのもおかしいんですが、それでも5着未満は少なすぎです。


まず、着用して休ませる時間が取れません。



スーツの主な素材はウールです。

ウールは休ませている間に自然と湿気を飛ばしてくれます。

その時にシワも取ってくれるんですが、休ませる時間がないと常に着用で湿気ている状態で繊維に負担が掛かるんです。


また、着数が少ないと連続して着ることになるので汗などの汚れも溜まりやすくなります。


仮に1週間毎日違うスーツを着ているのと、3着を着まわしているのとだと単純に倍は汚れるわけです。

しかも、季節関係なく一年を通して着用しているとなると、さらに倍になります。


また、これも大きな問題だと思いますが、着数が少ないとクリーニングをする時間が取れないんですね。

クリーニング屋さんに出して返ってくるまでに数日時間が掛かるので、まとまったお休みの時に、急ぎでしか頼めなくなります。


急ぎのクリーニングだと洗い直しができないので、汚れの溜まった衣類には向いてないんですよね。

汚れの多い衣類は、一度ではキレイになりませんから、何回か洗い直しをします。

その余裕がないと、クリーニングに出してもあまり効果が感じられなくなったりするんです。



また、着用の仕方も変化してきてますね。

昔はスーツは高価だったので、なるべく汚さないように下着を着ていました。

ズボン下とか年配の方は夏でも履いてましたしね。

そうして、汗がスーツに付着するのを防ぎながら着用していたんです。

現代では、スーツも直で着る方が多いので、それも原因の一因になっていると思います。




なんか、男性が臭い問題、いろんな原因が複合的に絡んでいるのが見えてきました。



お風呂に入れとか、洗濯をこまめにしろとか、そういう問題では解決しませんね。

今の生活だと臭いやすくなるというのが結論かと思います。



これを解消しようとしたら、根本から見直さないとダメなんじゃないかなあ。

マスメディアも安易に飛びついてもっともらしい効果のない話を広めてないで、ちゃんと原因を掴んでそれに対する対処法を伝えればいいのに。

それが世の中の常識に置き換わるようにしないとダメだと思いますよ。


世の男性のために、ぜひ勇気あるメディアの方々は立ち上がってください。








一伸ドライクリーニング店 

カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM


東京都府中市住吉町2-17-13

TEL 042-362-6470


定休日 日曜日


営業時間

800~夜1000


宅配も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。


参考エリア 府中市 小金井市 国分寺市 国立市 三鷹市 調布市 多摩市 稲城市 他



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クリーニング屋の倒産の本当の意味は?

何やらクリーニング店の廃業の話がクローズアップされているようです。


クリーニング業の最盛期から三分の一くらいになってしまってて、僕らの業界内では年々減り続ける店舗と売り上げの減少は当たり前の話でしたが、それがようやく世間様に興味を持たれるくらいになったのかな、と思います。



ここでは何度も書いて来ましたけどね。

相当ヤバい状態ですよ。

将来クリーニングという仕事は無くなるかもしれません。



なぜクリーニングの需要が減ったのか?皆さんここに興味を持たれるみたいですが、どれもこれも見当違いの話をしています。

てか、僕以外、この話をしている人は見たことありません。


みんな、洗濯機の進化や洗剤の進化、コインランドリーなどの普及などが原因といってるんですよね。

服も洗えるようになって来てる、とか。



全然違います。

この話は今から30年前も同じ話をされて来ました。

そして今もそれがクリーニングの衰退の原因だと言われていますが実際は違うんですよね。


そもそも洗剤も洗濯機も進化などしていなくて。

なんなら服もたいして変わっていません。

昔から洗えるものは洗えるし、洗濯機だって今とたいして変わらない。

洗剤も変わっていません。


ただ、これも洗えるあれも洗える、と宣伝されていて、さも新しいものかのようにイメージが作られて来ただけです。


そう、全てはイメージが変わってしまったんですよね。

それが原因。


洗剤が進化したかのような気持ちにさせられて、洗濯機が進化したような気持ちにさせられて。

されに、クリーニングと洗濯が同じように洗い上がると錯覚させられて。

そのせいで、自宅でできるならと洗濯がどんどん増えていったんです。

しかし、実際の品質は全然違います。

だからこの話を間違っているという人もいると思うんですね。


消費者の皆さんは、シワになってても気づいてないんですよ、

洗濯での洗い上がりが普通だと思っていて、クリーニングの仕上がりをそもそも知らないので、気づいてないんです。

だから、品質が違うと言っても通じない、綺麗になると言われてもわからない、自宅で洗う方が楽、早い、となりクリーニングが特別なものを洗うものとなってしまったのが原因です。


ここに、クリーニング業の高齢化、後継者がいない問題などが絡まり合って、どんどん閉店していってクリーニング業の危機となっているわけです。



ここを知らないでクリーニング屋さんに質問をしても、服が安くなったからとかいい服を着てないとか、洗濯機が良くなったからとか、頓珍漢な話しかか言って来ません。

また、取材する人もそもそものイメージが間違っているから、散財してもきちんと把握することはできません。


だからニュースで取り上げてもらっても、おかしな話になってしまう、というわけです。


そもそもね、30年も前から同じことを言われ続けてるなんてあるはずないでしょう?

クリーニング業界が変化しなくても、周り屋はどんどん変化していっているんだから、当然クリーニングも変化していきます。

大昔言われていたことが今も当てはまるはずがありません。



そして、この問題はクリーニング業にとどまらず、環境問題にまで発展している事をまだ誰も気づいていないんです。

昨今のアパレルの服の廃棄問題、かなり深刻ですよね?

しょうひしゎも早いスパンで服を買い換えるのが当たり前になりすぎててそれがおかしいとすら思っていない。


今、もしクリーニングが贅沢の中に当たり前に入っていたら、環境問題も変化していたはずです。

服をそんなに早く買い替えることも無くなり、1着を長く着用することでゴミの問題も変化します。

消費社会から本当の循環社会になっているんですよね。


でも、今が当たり前だから、服は長く持たない、買い換えるのが普通、リユースするのが環境にいい、と全部ずれていく。

本来なら状態良く着続けられるものを半年や一年で買い替えていくなんておかしいです。



なので、今のクリーニング業の問題だけでなく、クリーニング屋がなくなったら服の問題はかなり深刻になっていくと思います。



クリーニング屋の廃業に焦点が当たっていますが、本当の問題はもっと大きいんですよ。

どこのメディアがここに気づくか。

クリーニング業がなくなってから気づくのかもしれませんねえ。

それでは遅いんだけど。










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公式中古。

古着の需要が高まってますね。

ヤフオクやメルカリから、リアルの店舗まで幅広く古着が売られるようになってきました。


友達のクリーニング屋さんでも、古着さんから服を預かってクリーニングしている友達もいます。

SDGsがなぜが騒がれている日本らしいなあ、と思ったりしますね。



そんな中、興味深い物がありました。



公式中古。




メーカーが中古品をクリーニングしたり直したりして、責任を持って売る中古のようです。

この公式中古という言葉、考えた人すごいなあって思うんですよね。



中古に対する不安の一つに、誰がきたのかわからない、きちんとお手入れされているのかわからない、というのがあります。

そこにメーカーが責任を持って洗って、これでいいとお墨付きを与えた中古を売るんです。


これだけ安心できる中古ってないですよね。


実際の中身はわかりませんが、メーカーが出している中古という時点で、他の中古よりも一歩抜きに出ていると思うんですよ。

メーカーから公式で中古を出された日には、他の中古屋さんたちはかなりヤバいでしょうねえ。


Amazonで販売しているのか、マーケットプレイスで販売しているのかくらい違いがあります。



ただ、いくらメーカー公式といえど、クリーニングをしたり直したりっていうのはなかなか難しい。

ここをどういうふうに解決していくのか?で、公式中古の未来は変わるかなあと思います。


新品作るよりも時間も手間もかかりますからね。

量産できないから限られた中古品になってしまう可能性もあるわけで。


どうなっていくのか、3年くらい様子見ですかねえ。









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100年持つ服を作るとしたら?

三陽商会が100年コートの新しいのを発表したようです。


100年コート、名前がいいですね。

親から子へ、子から孫へ、と紡がれるコート。

それだけ作り込まれていると言うことなんでしょう。



もし、実際に服を100年持たせようとするなら、どんな服なら100年持つのか?

少し考えてみました。



まず、最近流行りの接着剤を使用したものは到底持ちませんね。

接着が劣化して剥がれてしまいます。

なので、全部縫われていることが必須かな、と。


そして、修理ができることも必須。

修理ができるって事は、例えばボタンやファスナーなどが必ず手に入る状態にしてあるとか、服の余白がきちんと取られているとか。

そう言うのが大事になってきます。

最近の服はコストダウンで、縫い代がギリギリで取られているので余白があまりありません。

すると、修理をする時にそこから生地を取ったり出来なくなる。

また、余白の少ない服は引っ張り強度も弱くなるので裂けやすくなります。


そして100年切るなら、やはり着心地も大事。

すると、変化が少ないからと化学繊維を使うのはあまり好ましくないかなあ。

加工で誤魔化すようなのもダメです。


そして、最後、これがとても大事なのが、洗える事。


洗っておかしくなるようなものはダメです。

だから、製品を作ってから洗浄テストをして、修正を加えて、販売するくらいでないとダメ。


そしてそして、クリーニング屋さんを選ぶ事。


そしてそしてそして、一着を着続けない事。

いくら100年持つ服でも一着を着続けちゃダメです。

服は数着持って着回すのが一番長持ちしますからね。



服だけでは100年持たせられないだろうなあ。

作る人、着る人、洗う人、みんなの協力で100年持つ服は出来るのかもしれないな。

いい服だけではダメですね。

全てが揃って服は100年持つ、と思います。

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パタゴニアのシェルのジャケットのお手入れ方法の解説をしました。

パタゴニアがシェルジャケットのお手入れの方法を書いていました。

独特な表現で書かれていて、たぶん読んでいる人には心地いいものかもしれません。


間違いではないんですが、具体的に何を言っているのか?これでは誰もわからないと思うので解説してみようと思います。(笑)



まず、こう書かれているんですね。


シェルジャケットはこまめに洗濯したほうが機能が落ちない、と書いてあります。

その理由は表面にベタッと水が残る状態だと膜ができてて、服の中の汗などの水蒸気が外に出ず染み込んだと勘違いしてしまう、と。


これ、何を言っているか?と言うと、透湿防水布の機能が汚れによって損なわれた、と言っているんです。

だから、洗いましょう、と。


透湿防水布、耳慣れませんよね?

他の商品で言うとGORE-TEXとかのことを言います。

特殊な生地で、水蒸気の粒は通すけど水の粒は通さない、と言う細かい穴が空いているんです。

粒の大きさの違いを利用して穴の大きさで通る粒と通らない粒を選別しています。

これによって、汗をかいても外に出て、水に濡れても中に入ってこない、と言う特殊な服が出来上がります。

しかし、その穴が塞がれてしまうと中からの水蒸気が外に出ない。

その目安となるのが、表の生地についた汚れで、普段は撥水効果で水を弾くんだけど汚れがついていると水を吸いつける効果があるのでベタッとした感じになる。

これは汚れているサインだから、こうなったら早めに洗って汚れを取り除き、穴を塞がないようにしたほうがいい、と言っているわけです。


さらに続きます。



具体的に洗い方としては家庭でもできるよ、と。

洗濯機で洗ってからしっかりと自然乾燥をさせ、乾燥機で熱を加えてあげればいい、と。


これだけ見ても素人の人にはわからないですよね。

簡単に捉える人もいれば、深読みする人も出てくると思います。

解説しますね。



シェルを着ていく場面を登山やアウトドアに限定して考えると、汚れは油性の汚れより埃や土、汗などになると思うんですね。

すると、家庭での水洗いでも表面の汚れは落ちてくれると思うんです。

まずはそれで十分、だと。

そして、自然乾燥をするのは生地の構造から高温の熱を加えると剥離などが起こることを懸念してのものだと思います。

透湿防水布と言うのは何層にも生地が重なっていて効果を発揮しているので、それが剥離してしまうと効果が出なくなる、と。


では、最後の乾燥機で熱を加えるとは?


これは撥水加工を強くさせるために行う処理です。

透湿防水布といえども撥水加工が施されています。

この撥水加工、加工剤が綺麗に整列していると効果が強く出るんですが、着用しているとこの整列が乱れるんですよね。

で、熱を加えると整列しなおして撥水効果が復活をします。

なので、自然乾燥で乾かしたのちに熱を加えてね、と言う話をしているんです。

パタゴニアでは、乾燥機がない場合は、ドライヤーやアイロンで熱を加えてもいい、と書いてあります。

確かにこれでもいいですね。


で、熱で生地が溶けないか?と言う心配をされる方もいるかもしれませんが、溶けません。

溶けるような温度まで上がったら大変なことですよ。

アイロンは高温にしないでくださいね。

これはちょっとまずい。

ドライヤーなら普通に平気だと思います。


と、パタゴニアさんは説明をされているんですが、しかしこれ案外洗うの大変だと思うんですよ。

なぜなら、透湿防水布ですよ、水を弾くんですよ、濡れないんですよ。


ね、洗濯しても浮いてきちゃう。


これ、洗えているのかなあ?と不安になる人はたくさんいると思います。

そんな時はクリーニングに出しましょう。

クリーニング屋さん、綺麗にしてくれますよ。



洗濯の仕方を教えてくれるのはいいんですが、手順だけ解説して、その理由が曖昧な表現にしているのはどうなのかなあ、と思います。

そこにはきちんとした理由があって、そのやり方でやる理由があるわけです。

これを知っているのと知らないのとでは同じ作業をしていても効果は全然変わります。

なぜなら、それをやる理由をきちんと知っているから。


意味もわからないでドライヤーで熱を加えてたら、不安になりません?

これ、なんの意味があるんだろう?って。

下手したら、芯まで乾かすためかな?とか変な想像をしちゃう人も出てくるかもしれません。 

すると今度は、同じ乾かすなら最初から乾燥機で、とかドライヤーでとか言う人も出てくるかもしれない。

そう言う人が出てこないように、その作業で何をしているか?の説明は必要だと思います。


この話、クリーニング屋さんには当たり前の話なんです。

僕ら、こんな風に構造や問題点を把握して洗っています。だから綺麗になるし安全に洗えるってわけです、

下手すりゃパタゴニアの人よりも知っているかもしれません。(笑)

パタゴニアにお勤めでもシェルの構造は知らない人もたくさんいるでしょうしねえ。


服のメンテナンスはやはりクリーニング屋さんのほうが詳しいと思います。

相談するならクリーニング屋さんへ。

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服の廃棄問題。

古着のマーケットが盛況のようです。

各地に古着屋さんができ、新しい服よりも古着の方が好き、という人も現れるくらい。

週末、大混雑するような古着屋さんもあると聞いています。


SDGsやサスティナブルという言葉が広まってから3年ほど経ちますが、それも影響しているんでしょうね。



しかし、服の廃棄問題はかなり深刻で。

世界レベルでどうにかしないと、と話題に上がるくらいになっています。



お正月休みに滋賀の友達のところに行ってきました。

そこで衝撃的な話を聞いてきまして。

これ、解決しないんじゃない?と軽く絶望するくらいのお話です。


友達、クリーニング屋さんなんですよね。

で、テナントとして入っているショッピングモールのイベントで古着の回収をしているんです。

数年前からやっていて、毎回ものすごい数の古着が集まると聞いています。


今回、四日間古着を回収したんだそうです。

どのくらい出たと思いますか?



4日で、50トン。



50トンも古着が集まったらしいんですよね。 

古着と言っても中には新品の服もあるわけで、さらに驚いたのがブランドもののタグのついた新品の服まで入っていた、と。

これ要らないの?って思ったようです。


集まった古着は一部は再利用されますが廃棄もされます。



これね、恐ろしいことに、今回だけの話ではないんですよね。

数年前からやってて、毎回10トン以上の古着が集まってたわけです。

それが今回いよいよ50トンになってしまった、と。


そして、年末年始もお店で集めてたと言いますが、年末年始だけで1トンも集まったらしいです。



これ、どうします?

古着回収と言って目の前から消えてくれたらそれどいいわけではないと思うんですよね。

また、再利用、と言ってもそんなたくさんの服を再利用できるわけもないんですよね。

再利用だって限界がある、だって服はどんどん作られているわけだから。


新しい服の生産をやめて、古着を再利用、再生するというのならわかるんです。

新しい服を作って、古着も再利用して、なんて無理でしょう?

これ、雪だるま式に服がゴミとなっていくのが目に見えているじゃないですか。



すっごい大問題です、これは。



SDGsやサスティナブル、作る話と再利用の話しか出ないんですよね。

ゴミからあたらしくつくりました!とか再生させます!とかアップサイクルさせます!とか。

でも、本当に大事なのはリサイクルするまでの期間を長くすることじゃないでしょうか?

作ったらすぐ廃棄やリサイクルのことを考えるのではなく、まずはその製品をとに長く利用をする。

その後に再生や再利用が来るものだと思います。


なぜ作ったそばから再生、再利用の話になっていくのか。

大事なのはその商品の寿命を全うさせることだと思うわけです。


そうしたら、こんなに大量の廃棄は出ないでしょう?

これ、考えるのはメーカーだけでなく、消費者なんですよね。

消費のサイクルを考える時が来ているんだと思います。


それは、ミニマリストになるという話でもありません。

物を使い切る、という考え方ですね。

必要最低限ではないんです。


最近、とあるメーカーも修理の対応を強化させている、と聞きました。

少しずつ、変化は起きていると思います。

あとは僕らがどうするか?どう考えるか?です。

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アパレルはあまりにも知らなさ過ぎです。

最近の服は色落ちや縮みの話を注意喚起でつけ過ぎていると思うんですよね。

テストもしていない服になぜそんな表示をつけているのか?



怖いからですよね、クレームが。



万が一色落ちしたらクレームになるから事前に書いておこう。

万が一縮んだらクレームになるからひと言書いておこう。



皆さんもそれを見て納得してしまってるんですね。

書いているから仕方ない、と。


で、タチが悪いのは、作っているアパレルも縮んだり色落ちするのは仕方ない、と思っている。

完璧な商品はないから、色落ちや縮みが起きるのは仕方ない、ある意味当たり前だと思っている節があるわけです。



本当にね、はっきりと書いちゃいますけど、不勉強すぎるんですよね、アパレルが。

自分たちで服を作っておきながら、素材のことを知らない、作りのことを知らない、それによって起きる問題点の区別もついてない。


知らない事を反省しないで、多少の不具合が出るのは当たり前だと嘯き、それを消費者も受け入れてしまって、ともすれば消費をしないと回らないからと訳のわからない話をしたりするわけです。



色落ちしない服はない?


いや、あるよ。




縮まない服はない?



いや、あるよ。



化学繊維ならできるだろうけどそうなると着心地が。



いや、化繊じゃなくても出来るよ。



なんでクリーニング屋の僕がこんな話をしなきゃいけないんだか。

だって、こう言う問題はアパレルの方が強く問題視してて、事故事例を集めたりそれの対策を長年かけてしてきているわけですよ。

素材の特性による劣化は避けられないにしても、製造上の問題の縮みや色落ちは防げるわけですね。



なぜ色落ちするのか?

染料が過剰に乗ってるからだろ?

余った染料を落としてないからだろ?

色止めをしてないからだろ?


そう言う商品が全部ではないけどある。

洗おうと水につけたら色が滲み出てくるとか、普通に考えてありえない。

これを商品の特性として売る方が問題なのに、問題の本質を理解してないから学ぶ姿勢もない。


なぜ縮むのか?

素材の特性による縮み、ウールのフェルト化は扱う方の問題だけど、例えば地のし、湯のしをしていなくて生地の歪みが取り切れていなかったり。

縫製で無理なテンションをかけて縫ったために洗った時に歪みが取れて縮んだり。

みんな気づかないだけで縮んでる服はたくさん存在してる。

洗って縫い糸を見てみると1発、縮んでいる服は糸がつれているから。


これ、れっきとした不良品です。



これらの不良品は実は製造時に注意することで防げるわけです。

僕らがいうおかしな服を作るな、というのはこう言った製造時に防げるような不良品をさも正規品のようにして売っていることに怒るわけで、通常仕様の劣化とかに文句を言うわけではないんですよ。


とにかく自分たちで作ったり売ったりしている服の末路をアパレルは知らなさ過ぎる。

その服を洗った時にどんな風になるのか?着ているとどんな風になるのか?知らなさ過ぎる。

無知なんです。


知らない事を認めないから、劣化は当たり前だ、完全な商品はない、などおかしな話をして自分たちを正当化する。


そんな業界が、SDGsだのサスティナブルだの話してるんだから、鼻で笑っちゃいます。


こんな事やってるから、ファストファッションに取って代わられるんですよ。

今流行りのSHEINにやられるわけですよ。


もう少し勉強しなくちゃダメ。

少なくとも、多くのアパレルに勤めている人たちは、一から学ぶ必要があると思います。

あまりにも知らなさ過ぎです。

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アパレルメーカーに問い合わせてみましょう。

衣替えのこの季節、ご自宅で服を洗う人も増えてくると思います。

その時に確認するのが洗濯絵表示だと思うんですよね。



ここでは何度か書いていますが、洗濯絵表示って本来ならその指示通りに洗えば問題なく洗える、と言う表示なんですけど、その表示が結構いい加減な事があるので洗えないと書いてあるのに洗えたり、洗えると書いてあるのに洗えなかったりと、トラブルが絶えません。



僕らクリーニング屋さんはどうしているか?というと、洗濯絵表示は必ず確認するんです。

その上で、素材や装飾品などを確認し、洗えるかの判断をしています。


つまり、参考にはするけど信用はできない。


おかしい、本来なら絵表示が正しいはずなのにおかしい。



ひとまずそれはおいておきましょうか。



洗濯絵表示がおかしいな?と感じた時に、僕らはやる事があるんです。

それは、メーカーへの問合せ。


なぜ、この洗濯絵表示なんですか?と質問をします。


洗えないならなぜ洗えないのか?

アイロンがかけられないならなぜかけられないのか?


その理由を聞くんです。


熱にも強い素材でアイロンをかけるのに何の問題もなさそうな服があったとします。

自分ではアイロンかけられると思うんですが、念のため確認をするんですよ。


なぜなら、素材表示にないものがあるかもしれないから。



素材表示には生地の素材が書いてありますが、コーティングやその他の情報は載っていません。

例えば、縫い糸が違う素材を使われていてもそれは載ってない。


生地的には問題がなくても、コーティングが熱に弱いとか他の要因があるかもしれないので、その確認を含めてメーカーに問い合わせをしています。



メーカーさんは検査してから絵表示をつけているので、できない理由をご存じ、のはず。

もし、理由がないなら自分達の知識を信じて洗えばいいですしね。



これ、皆さんもやってみるといいと思うんです。

自分で洗うのに、洗えそうなのに洗えないという表示がついている。

洗えないと書かれてると不安じゃないですか?

なぜ洗えないのか?メーカーに問い合わせてみるといいんですね。


洗濯絵表示のところにメーカーへの問合せ先も載っているので誰でも問い合わせられます。

洗濯は、たまに致命的な間違いとか起こる事があって、知ってれば防げるのに知らなかったばかりに着れなくしてしまうこともあるんです。


だから、洗う前に、その服のことを知るのはとても大事なんですよね。



メーカーからの説明を聞いて、もしわからなかったらその情報を持ってクリーニング屋さんにも聞いてみてください。

わかりやすく教えてくれると思います。


本格的に暖かくなってきますからね、衣替え、うまくいくといいなあ。

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服をどこで買うか?

みなさん、どこで服を買いますか?


服って色んなところで売っています。

セレクトショップ、直営店、デパート。

さらにスーパーでも売ってるし、ホームセンター、コンビニでも売っていたりします。

さらに今は、ネットでも服を買うことができる。

僕もよくネットで買っていたりします。



今回のお話は、服をどこで買うか?は結構大事、と言うお話です。



誰かが言ってましたけど、服って取扱説明書も無しに売られているのが不思議なんだそうです。

服も工業製品ですから、普通に考えると取扱説明書がついてこないとおかしい、と。

でも、服を買ってそんなのがついてきたことはない、と言うんですよ。


確かにそうだなあと思うんだけど、それに近いものは服に付いています。



それが洗濯表示。



絵表示で、どのように洗えるか?どのように扱えばいいか?分かるようになっています。



ちゃんと試験して付けられていたらね。




実際は結構いい加減で、なぜ洗えないのか?首をかしげる表示をよく見ます。

まあ、洗えるものを洗えないと表示するのはまだマシで、洗えないのに洗えると買いてあったら目も当てられません。


洗える、と言うのも実に曖昧で。

例えば、縮んだり、色が出てきてしまったりと洗うことで不具合が起きてしまうから洗えない、と表示しているものもあれば、どんな扱いをされるか?わからないから洗えない表示にしている、と言うメーカーもあります。


ここまで幅広い解釈だと困るわけですね。

不具合が起きるからなのか、過剰に守ろうとしているのか、わからない。

で、洗濯表示にはメーカーの連絡先が書いてあるんですよ。



僕らはよくメーカーに問い合わせをします。


何でこの表示になっているんですか?と。

すると丁寧なメーカーさんはきちんと調べてくれて、どのような試験をした結果洗えないと表示しました、と教えてくれるんです。

さらにその試験結果も送ってくれたりします。

僕らはそれを参考に、どう洗えばいいか?検討をすることができると言うわけです。



しかし、メーカーに連絡をしたら必ずつながる、と言うわけでもないんですよね。


たまに連絡をしても電話に出なかったり、会社そのものが無くなってたりすることがあります。

このご時世ですから、倒産もあるとは思いますが、そもそもこんな会社ないんじゃないの?と疑ってしまうこともあるんですよね。



お客さんからお話を聞いて、どこで買いましたか?と聞いてみた時に、ネットで買いました、という中には連絡がつかない所があったりします。

売ったお店はあるんでしょうけど、作ったところはわからない。

実際にある話です。



これね、何が困るか?というと、不具合が起きてもメーカーに連絡が取れないという事なんですよね。

補償もしてもらえないし、修理などの対応もしてもらえません。

何よりも、売りっぱなしなので、その服のその後の情報が全く入らなくなる。

他の人も不具合を感じていたとしても、連絡する所がないからリコールにすらならない。


いくら安くても、万が一トラブルに遭うことを考えると、リスクしかないんですよね。



どこで服を買うか?は大事です。



デパートはこういう時に真摯に対応をしてくれます。

お店が対応してくれなくても、デパートが対応をしてくれる。

ネットで買うよりは高いかもしれないけど、その分何かあった時の安心感は半端ないですね。



また、ネットで服を買うリスクは他にもあります。



ブランド物など、偽物が紛れることがあるわけです。

いま、ハイブランドは自社の製品をきちんと管理しています。

ネットで服を買って、バイブランドのお店に修理の依頼を出しに行って、断られることはよくあります。


彼らははっきりと言いますよ。

この商品はうちのではありません、と。


例えば、ボタンひとつでも売ってくれませんから。



どこのお店で服を買うか?



あまり考えてこられなかった話ですけど、もう一度見直してみてもいいと思います。

ちゃんとした所で服を買うことはとでも大事ですから。



あ、ネットが全部悪いわけではありません。

ネットにもちゃんとしたお店はありますし、直営店もあります。


ネットもリアルも、きちんと選びましょう、というお話ですね。



便利な時代だからこそ、買う方も試されている、という事ですね。

変なものをつかまされないように、服を買う時にはお店を選びましょうね。

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アパレルの人がお手本にならなきゃ。

最近思うことがあるんですよね。



アパレルの人って1番服がもつか知らないのかもしれないって。




製造しているのがアパレル。

販売しているのがアパレル。

だから、その服のことを1番知っているのがアパレルだと思います。


ところが、です。


アパレルの方やアパレルで働いていた、と言う方とお話をするとずれを感じることがあるんです。

しかも、ほぼ全員と。


そのズレはかなり深刻で、僕らと真逆の話をしているような感じなんですよね。



服は何年着ることができるか?




とあるアンケートでこんな質問があったんですよね。

すると、アパレルの販売員の方たち、ほぼ皆さんが2年から3年と答えているんです。


もちろんファッションで考えると、流行があるのでその時合わなくなって着れなくなるものもあります。


ところが、このアンケートの中にはなぜそう思ったのか?と言う質問もあって、そこには服が傷むから、と書いているんですよね。



服が傷む?

23年で?


もしそれが本当ならその服が不良品か、洗い方が悪いか、のどちらかです。

ファストファッションの服でさえ、きちんと洗っていれば23年でダメになることはありません。


アパレルの人たちってメンテナンスに疎すぎるんです。

服を扱い、服が大好きな人たちなはずなのに、その服のメンテナンスについてはきちんとした知識がない。

おかしいんですよねえ、世の中で一番綺麗に着たい人たちだと思うんですけどね。



また、こんな話も聞いたことがあります。



自宅で洗うと二年は着れるけどクリーニングに出すと一年でダメになるんだよね、って。



一体どんなクリーニング屋さんを使ってるんでしょう?

アパレルの人たちだからこそ、クリーニングに厳しい目を持って、えらんでもらいたい。

なのに、そんな話をしているのを聞いちゃうと、アパレルの人たちが1番何も知らないんじゃね?と思えてきちゃいます。


ファッション大好きな人たちなので、ファッションに対してはすごい芯がある。

なのに、その服のメンテナンスに関してはあまり意識がない。

ともすれば、誤解した知識をお客さんに伝えちゃってる人もいる。



ファッションに洗濯やクリーニングってとても重要だと思うんですけどね?

なぜなら、洗っておかしくなった服を着たくないじゃないですか。

買った時のデザインをまた着たいと思えば、洗濯やクリーニングってとても大事になる。


洗うたびにへたってくる服を着たいわけじゃないと思うんですよね。

最後までいい状態で着たい人達のはずなのに、意識低すぎない?って思うの言い過ぎですかね?



なぜこんなに言うのかと言うと、お客さんはアパレルの人たちの着方やお手入れをお手本にしてるんですよ。


ファッションに詳しい人達だから、作っている人達だから、だからその服に関して1番詳しいと思っている。

その人たちのやっていることを真似するのが1番だと思っているわけですよね。



責任重大ですよ?


服が好き、ファッションが好きなら、お手入れに関してきちんと学びましょう。

クリーニング屋さんは選びましょう。


アパレルの人たちが綺麗に着こなすのをみたら、みんな憧れますから。

これ、大事だと思いますよ。

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